旗竿地でしかも建ぺい率が40%、容積率が80%という厳しい条件において、東南に中庭を設けてそれを囲むように片流れ屋根の平屋建てと切妻屋根の二階建てを組み合わせたL字型のコートハウスプランとし、採光と風通しを確保しつつセキュリティを考慮して道路から玄関ドアが見えないようにあえて玄関アプローチ正面には玄関ドアや窓を設けませんでした。
また、建設コストを考慮して浴室、洗面脱衣室、トイレ、キッチンといった水廻り設備を出来るだけ道路に近い玄関アプローチ側に寄せる配置にしました。
外壁材は、建て主さまが希望されていたガルバリウム鋼板で、好みのブルーメタリック系をメインに、玄関廻りは玄関扉と同じシルバー系にしてアクセントを付けました。
玄関の隣に配したシューズクロークも土間コンクリートにして買い物から帰宅しても靴を履いたままキッチンに荷物を置けるようにしました。
また、洗面脱衣室で洗濯をしたあと、すぐに干せるように物干し場を中庭デッキテラスに設けて動線距離を短くしました。
東南に設けた中庭とデッキテラスは、リビングと一体的な空間となっています。
建て主さまのご希望で、ダイニングとリビングを分け、リビングにあるテレビをダイニングから見えないように、またキッチンからリビングのテレビが見えるようにリビング、ダイニング、キッチンの配置をL字にしました。
ダイニング奥には2階へ上がる階段があり、北面のトップライトから柔らかい光が差し込みます。
奥様の希望でオープンキッチンにし、いながらリビングのテレビを家族と一緒に楽しめます。
またリビングの天井を化粧根太現しにしてLDKの天井の高さと仕上げに変化を付け、間接照明にしました。
リビングの天井は、構造材の根太が現しになっているため、天井ふところがありません。そのため、照明器具は間接照明と壁付けタイプになっています。
中庭の壁には、折りたたみ式の物干し金物が付いていて、周りを気にすることなく洗濯物が乾かせます。
1階は、家族団らんのスペースを配置し、2階は寝室と子供室というようにプライベート空間となっています。
1,2階ともぐるりと廻れるプランとなっているため、思った以上に広く感じられます。
旗竿地における玄関アプローチの工夫
ゆったりした中庭を持ったL字型のコートハウス
使い勝手のいい生活動線
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