










北軽井沢の別荘地に建つ、小さな別荘の改修計画です。周辺の開発や増改築の積み重ねによって失われていた、森との関係や静けさを、建築の整理によって取り戻すことを目指しました。内部は過度に飾り立てず、光の移ろいや素材の質感がゆるやかに感じられる構成とし、外部に対しても視線の抜けと落ち着きを丁寧に整えています。日常から少し距離を置き、静かな時間を過ごすための滞在空間として計画しました。
この事例で見ていただきたいのは、まず、増改築の積み重ねによって複雑になっていた空間を整理し直し、静かに過ごせる滞在空間へと整えたことです。
次に、開口や内部の構成を見直すことで、森の気配や光の移ろいを室内にやわらかく取り込んでいる点です。
そして、何かを強く主張する建築ではなく、自然の中で過ごす時間そのものが引き立つ、落ち着いた器として建築を整えているところです。
この建物は、増改築や周辺環境の変化によって、森に囲まれた別荘としての魅力が少しずつ見えにくくなっていました。そこで、空間や開口のあり方を整理し、視線の抜けや光の入り方を丁寧に整えることで、自然を身近に感じながら静かに過ごせる空間へと改修しました。要素を足しすぎず、この場所にもともとあった静けさを取り戻すことを大切にしています。
この計画で印象に残っているのは、「何を新しく加えるか」よりも、「何を整理し、何を残すか」を依頼者と丁寧に共有していったことです。別荘としての魅力は、設備や装飾を増やすことだけでは生まれません。むしろ、森との距離感や、光の入り方、室内に漂う静けさのような、言葉にしにくい質をどのように取り戻すかが大切だと考えました。対話を重ねる中で、建築を強く主張させるのではなく、この場所で過ごす時間そのものを整える方向が共有されていったことが、とても印象に残っています。
家づくりや別荘づくりでは、間取りや設備の前に、その場所でどんな時間を過ごしたいかを考えることがとても大切です。自然の中で静かに過ごしたいのか、人を招ける場にしたいのか、日常から少し距離を置ける場所にしたいのか。私たちは、そうした過ごし方のイメージを出発点に、建築のあり方を一緒に整えていきたいと考えています。

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