敷地は姫路市の古い民家と新しい住宅が混在する地域にあり,角地で隣接する家は北側のみ,旧集落の入口にあたります.
建物配置は住宅部分と,車・バイク用車庫を兼ねた趣味の空間である離れの二棟構成.南庭に面した広いウッドデッキが各棟を繋ぎ,高さを抑えた軒の深い庇と大きな開口部を設けることで庭と室内につながりを与えています.ウッドデッキを中心に各室と庭に様々な関係性をもたせ,また障子や引戸等の木製建具を設えることで,光や風,温度調整を行いながら緩やかでありながら変化も楽しめる空間構成としました.
意匠的には伝統的な木造建築の構成を取り入れ,柱や梁をデザインとして見せる空間は家族の集う居間食堂を中心に考え,離れはご主人のDIYにより完成できるよう必要な分のみの提案にとどめています.周辺環境に調和する外観を意識し,二階は高さを抑えたプロポーションとし屋根は軒を深く出し,化粧垂木・化粧野地板表しの軒先は室内からの視線誘導の役目もはたしています.
また,工務店の協力もあり,原木からの製材,大工さんによる手刻み加工と構造材から造作材まで豊富なストックの中から確認でき,様々な樹種と木材を見せる分量の配慮が行うことができました.木材以外も硅藻土や石等の自然素材を中心に使用しているので,職人さんの丁寧な仕事が随所に見ることができます.
ウッドデッキの家
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・離れと主屋を繋ぐ広いウッドデッキ
・ウッドデッキを中心に各部屋と庭に様々な関係性をもたせ、心地良く過ごせる空間構成。
・良質の木材と自然素材を使用したデザイン。
車にバイク,アウトドアや日曜大工等多趣味なライフスタイルを満足させる間取りを希望されました.子育てもこれからということもあり,今後様々に変化していく暮らし方を想定し,施主の一番の要望である「ウッドデッキと趣味の空間のある木のお家」を手がかりに,将来的にも様々に対応できる大らかな空間づくりを心がけました.