東隣は約3.5mの擁壁で高低差がある敷地に建つ木造2階建ての住宅です。
クライアントは夫婦共にスタジオで教えるバレエダンサーで、バスルームとサウナのこだわりと夫婦それぞれの書斎が欲しいとの要望でした。
東側の擁壁は安全性の証明が出来ないために、通常は擁壁から距離を取って建てるか、RC造とするかの選択を迫られるのですが、予算には限りがあるために独立した新規のRC壁を築造することで解決しています。
独立したRC壁をアール状(カーブした)で綺麗なコンクリート打ち放しとし、アールに囲まれた部分をサウナにつながるバスルームと連続する裏庭として、有効に使えるように計画しました。
1階にには夫婦の寝室とゲストルームの和室に加えて、手摺のプレートを赤く塗った螺旋階段がドリルのようなデザインで2階とつなぎます。
2階には、とても密集した住宅地とは思えないように、リビング・ダイニングに囲まれた中庭を設け、天気の良い日には連続して使えます。
夫婦それぞれの書斎は約2.3畳で本棚とカウンターに囲まれた居心地の良い一人の空間です。
外観は切妻屋根と外壁とが真っ黒なガルバリウム鋼板で包んだような一体感をもち、細いスリットから赤い螺旋階段が街中のアクセントとして見えがくれします。