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記事作成・更新日: 2016年 4月 4日

各フロアで職・住・遊を切り替える。
5階建てビルリノベーション

A邸

大阪都心に建つ5階建てビルを、夫婦のワーク&ライフスタイルに合わせてリノベーション。部屋ごとに異なる内装を施し、生活と気分に変化をつける。

photograph_Takashi Daibo

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5階のインナーバルコニー。お風呂上がりに涼んだり、お酒を楽しんだり、
ラウンジ的に使用。内壁を取り払い、外壁材を現した。

A邸

(大阪府大阪市)

設計
HAMADA DESIGN 濱田猛 + SHIKUMI 赤川貴世友
住人データ

Kさん(34歳) インテリアデザイナー
Aさん(36歳) グラフィックデザイナー

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大通りに面し、駅からのアクセスも便利な2軒長屋の5階建てビル。右半分がAさんご夫妻の住まい。1階には飲食店が入る。

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玄関から2階までは土足で、3階から上は室内履きに履き替えて生活。階段の床はマットを剥がしたままのラフな仕上げ。

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4階は寝室とサニタリー。ガラス壁で限られた空間を開放的に見せている。

新築一戸建てや一戸建て・マンションリノベーションも視野に入れ、大阪市内で土地や中古物件を探しまわっていたある時、親戚から「所有しているビルに賃貸で住まないか?」という話が持ちかかった。

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リビングの床下は全面収納。ゲスト用の布団などを収納している。

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プランターを吊るしたハンギングロープはAさんの手づくり。

当初の狙いはマイホームでしたが、なかなか予算内で手頃な不動産が見つからず、1年が経っていました。賃料も魅力的だったし、5階建てのビルなんてめったに出会えない物件。面白いことができそうだったので、その話にのることにしました

と話すのはKさん。親戚からリノベーションをする許可を得て、プランや内装はインテリアデザイナーであるKさんと、奥さまのAさんが中心になって考え、具体的な設計についてのアドバイスを大学時代の先輩で建築家の濱田猛さんに依頼することにした。

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1階の玄関。土足のまま2階へ。

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ゲストが階段昇降中に何階にいるのかが分かるよう、各部屋の入口に現在位置を表示した。

建物は1階にテナントが入り、2階以上は25㎡+階段室というコンパクトな間取り。「来客のあるワークスペースは2階で、買い物の荷物を4階まで持って上がるのは大変だから3階にキッチン。最上階は暑いからインナーバルコニーとして使い、寝室は4階へ…」というふうに、生活上不便がでないように、夫婦でシミュレーションを重ねながら、必要な空間を割り振っていった。

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ダイニングテーブルはイタリアのデザイナー、
エンツォ・マリの図面を元に友人たちと製作。

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自分たちで引いた図面を町の工場に持ち込み、特別につくってもらったキッチン。

インテリアは各フロアでイメージを変えている。たとえば、2階のワークスペースは、オフィス家具のクールな雰囲気に合わせてコンクリートブロック壁をむき出しにしたり、色の濃いラワン合板を張ってラフな内装に。

一方、プライベートな空間であるキッチンやダイニング、寝室のあるフロアには、シナ合板や白塗装など、やわらかい雰囲気の仕上げを施し、シンプルで明るい色味の家具を揃えた。

一室が狭く、全部同じつくりなので、フロアごとに調子を変え、いろいろな気分を味わえるようにデザインを考えました(Kさん)

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2階は土間のワークスペースと小上がりのリビング。リビング側は鉄骨むき出しの天井をレース生地で覆い、落ち着いた印象に。

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5階には季節ものをしまう倉庫も。インナーバルコニーでBBQをする際は、間のビニールカーテンを閉めて臭いや煙を遮断。

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3階はダイニングとキッチン。友人を招き、料理を振る舞うことも多い。シナ合板やモルタルで仕上げた明るいインテリア。

階段室では、グラフィックデザイナーであるAさんの作品を飾り、ギャラリー感覚を楽しんでいる。

各部屋への行き来や掃除は普通の家より大変ですが、ダイニングで友人を招いてパーティしたり、お風呂上がりにインナーバルコニーでお酒を楽しんだり、仕事が忙しい時はワークスペースにこもったりと、場所を変えることで気分を切り替え、いろいろな過ごし方ができるのがこの家のいいところです(Aさん)

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2階の戸境壁はコンクリートブロックむき出しに。

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来客用にワークスペース内にトイレを設置。

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入口との間仕切りと食器棚を兼ねて、USMハラーのシステム収納を設置した。

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Before

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After


〈物件名〉A邸〈所在地〉大阪府大阪市〈居住者構成〉夫婦〈建物規模〉地上5 階建て〈主要構造〉鉄骨ALC 造〈建物竣工年〉1985 年〈建築面積〉約30.00㎡〈床面積〉2 ~ 4 階 各約30.00㎡、合計 約120㎡(店舗部分除く)〈設計〉HAMADA DESIGN 濱田猛 + SHIKUMI 赤川貴世友〈施工〉ジェイ・プランニング〈設計期間〉約3 ヶ月〈工事期間〉約5 ヶ月〈竣工〉2013 年


※この記事はLiVES Vol.77に掲載されたものを転載しています。
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