素敵にリフォームしたおうち、頑張ってDIYした我が家を綺麗に写真に残したい!
そんな方は多いとおもいます。
ただプロに頼むほどの予算はないし…手持ちのカメラでセンス良く撮る方法はないかな~とお悩みの方に、スマホでできる撮影のポイントをお教えします。
いざ住み始めると生活感が漂って撮影どころではなくなり、タイミングをはずすと思い出に残せなくなるのが、家の撮影の難しさ。スマホなら今日にでも撮影できるので、思い立ったときに挑戦してみてください。
スマホでおうちを撮影する上で大切なポイントは5つ。順に紹介していきましょう。
ポイント1 きれいに撮れるアングルを知ろう。
写真に慣れていない方がお部屋の写真を撮ろうとすると、だいたいこんな感じになってしまいます。
「窓も入れたい」「お気に入りの家具も入れたい」…いろいろ考えてすべてを1枚に収めようとすると、雑然とした、構図がとても不安定なイマイチな写真になってしまいます。
雑誌でよく見るプロのような写真を撮るためには、どんなアングルから撮ればよいのでしょうか?
おすすめのアングル その1
見せたい壁面を正面に撮る。すっきりとした写真に
上記のように見せたい面を正面に撮る方法がひとつ。
上記の写真の場合は、窓が見える壁を正面にすることで、外光の入る気持ちいいお部屋を表現することができています。また、壁を正面にすることにより、ポイント2で説明する建築写真の基本の基本「水平垂直」撮りやすくなります。詳しくはポイント2で。
おすすめアングル その2
部屋の角から撮る。狭い部屋を広々と見せる
部屋の角から撮ると上記のような写真になります。
こうすることによって、狭い部屋などは、スマホでも広く見せることができます。
あなたのお家がより魅力的に写るアングルは、どちらかを探ってみましょう!
アングルが決まれば、次の撮影のポイントは、「水平垂直」です。
ポイント2 建築写真の基本中の基本!! 水平垂直に撮ろう。
建築写真の基本は、「水平垂直」です。水平垂直に撮ることで、無駄がなく安定感があり、すっきりとした写真に仕上げることができます。
厳密に水平垂直に撮るにはプロのようにがっしりとした三脚に、高価な広角レンズをつけた一眼レフカメラを設置して、水準器と呼ばれるアイテムを使って撮影をします。
ただここまでの機材を一般家庭で用意するのは大変。手持ちのカメラ・スマホでできる水平垂直を取る方法はこれです。
カメラ・スマホの「グリット表示」機能を使う!!
みなさんは自分のデジカメやスマホの機能を把握していますか。最近のデジカメ・スマホには、グリットと呼ばれるカメラモニターに格子線が表示できる機能が付いています。
このグリットを表示させて、建物の縦の線と、横の線をグリット線に合わせて撮影していきます。この写真の場合は、窓の桟をグリットの縦横線に合わせてみると水平垂直がわかりやすいですね。グリットの表記についてはカメラ機種・メーカーによってさまざまなので、取り扱い説明書を確認してみましょう。
ポイント3 露出補整(明るさ補整)をする。照明をON/OFFして好きな明るさを探ろう。
アングルや水平垂直はとれたものの、なんかイマイチ雰囲気が出ない…。
それは目で見た室内の雰囲気と、写真に差があるからです。その差の大きな要因は「明るさ」です。
まず気をつけたいのは照明です。照明を全てONにして撮ってみましょう。照明をつけた方が、明るく写るので撮りやすくなります。
照明によっては、あんまり雰囲気が出ないことも。その場合にはじめて外光だけで撮る、もしくは間接照明だけで撮るという選択肢を考えます。照明ONからはじめて、順に雰囲気を出す照度を探していきましょう。
ここで、木のぬくもりを感じられるように、人工の光を消して、外光だけで撮った例を紹介します。
iPhoneを例に説明しますが、ピントを合わせる際に、右側に太陽マークが出てきます。太陽マークを上下にスライドさせると、明るさが調整できます。
この機能を使うだけで明るさ補正はバッチリです。
他の機種であれば下記のような[+][-]のマークが表示されている部分を操作してみてください。
ポイント4 自然光をいかす。綺麗に光が入るベストな時間を選ぼう。
写真の印象を変えるのは「光」の選び方です。
大きく左右するのは、時間帯。早朝、日中、夕方、夜…どの時間に撮るのがいいのか迷ってしまいますね。
<室内の場合>
お手持ちのスマホやデジカメで撮影するのであれば、私のオススメは「午前中」です。おうちがどの方角に向いて建っているかによっても変わってきますが、室内の場合、できるだけ直射日光の当たらない時間帯を選びましょう。そうすれば、iPhoneでもこのようにプロっぽい写真が撮れます。
<外観の場合>
おうちの外観は、太陽が逆光だととても撮影しづらいものです。順光(建物に対して撮影者側から光が当たっている状況)の時間を選ぶと撮影が楽におこなえます。外観の撮影したいアングルを決めて、お隣のおうちの影にならない時間、かつ順光の時間帯を探りましょう。
最後に基本だけど重要なポイントを。
ポイント5 カメラ・スマートフォンの機能を熟知すること。取扱説明書をよく読もう。
ポイント①や②でもお伝えしましたが、写真が上手くなるコツは「カメラ・スマホにある機能を熟知すること、使いこなすこと」です。
現代のカメラの機能は多種多彩です。4K動画だってスマホで撮れてしまう時代です。流行りのHDR撮影もスマホでできてしまいます。万能な機種を最大限に使いこなせているかどうかが上手く写真を撮る最後のポイントです。
部屋の奥に眠っている取扱説明書をいまいちど読んでみましょう!
スマホで家の写真を上手に撮るためのポイントをおさらいします。
1 きれいに撮れるアングルを知ろう。
2 建築写真の基本中の基本!! 水平垂直に撮ろう。
3 露出補整(明るさ補整)をする。照明をON/OFFして好きな明るさを探ろう。
4 自然光をいかす。綺麗に光が入るベストな時間を選ぼう。
5 カメラ・スマートフォンの機能を熟知すること。取扱説明書をよく読もう。
さぁ、お気に入りお家写真をたくさん残してみましょう!!
Text&Photo : Keico photography
撮影協力(一部) 寺設計一級建築士事務所
もっと本格的な家の写真を思い出に残したい方はこちらもどうぞ。
学生カメラマンによる家の出張サービス「家撮り部」
https://iedoribu.com
写真やデザイン・建築を学ぶ学生による、出張写真サービス。撮影対象は新築住宅、リフォーム、店舗などです。
ライタープロフィール
フォトグラファー兼シネマトグラファー
住宅・インテリア撮影、マタニティ・キッズ、カップルやウェディングなどの人物撮影など、「人々の人生を『写心』残す」ことをテーマに生活に根付いたあらゆる映像活動をしている。学生による家の出張サービス「家撮り部」の技術指導を担当。
http://www.keicophotography.com/
https://sumika.me/user_profiles/e4bd96fc6d517ebe836fa8807ab147f719278b2b/notes
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