ベースはシンプルに仕上げ、ブリックタイルでアクセントをつける。大量のCD やDVD、家具や雑貨、照明、植物などが彩りを添える。
text_ Yasuko Muratau photograph_ Takuya Furusue
VINSTA
(東京都品川区)
- 設計・施工
- nu(エヌ・ユー)リノベーション
- 住人データ
- 夫(34歳)編集者、妻(37歳)パート勤務、長女(4歳)
住宅購入を機にインテリアショップをまわり、ヴィンテージに詳しくなったご夫妻。奥さまは音楽、ご主人は映画が趣味。
白いブリックタイル、オークフローリングなどのヴィンテージ調の仕上げ、照明、雑貨、小物、植物などをちりばめながら、センス良く飾られた空間だ。ここに住むのは、Tさんご夫妻と娘さんの3人家族。築28年、6
1㎡の中古マンションを購入し、リノベーションした。
リノベーションを知り、物件探しを始めてから、インテリアに興味を持ちました。住宅雑誌をじっくり読むようになり、付箋を貼ったりしているうちに楽しくなってきて、打ち合わせのたびにはまっていった。ブリックタイルも、そのときに見つけた写真を参考に、目地の量や太さ、色などを選びました(ご主人)
知識を深めていくうちに、ヴィンテージやインダストリアルなど、古くて味わいのあるものが好きだということに気づき、設計の方向性が絞り込まれていったという。Tさんご夫妻が、部屋を飾るために家具や雑貨を探すことも日常となった。
空間の仕上げは、ポイントを絞って個性的なものを選び、他のベースの部分は、極力シンプルにしたいと思いました。そのほうが後から飾ることを楽しめるし、気に入って選んだ家具も映えます(ご主人)
プランは子ども室や寝室をきちんと個室にすること、大量にあるCDやDVDの収納を確保することを要件とした。物件探しも含めて依頼したnu リノベーションの提案から、LDKが広く、ブリックタイルが最も活かされていると感じたプランを選び、微調整しながら進めたという。懸案だった収納は大きめのウォークインクローゼットを2ケ所に設け、長手の梁に沿ってDVDを300枚ほど収納できる棚をつくった。
また、ご主人は家で仕事をすることが多く、書斎を必要としていたが、個室にはせず、LDKの一角にデスクが置ける空間を設けてワークスペースとした。デスクの上や壁面は、厳選されたヴィンテージ雑貨や小物でデコレーションされている。
小さな空間でも好きに飾れる場所があることは、とても豊かだと感じています。仕事の合間に眺めると、気持ちが落ち着きます(ご主人)
そのご主人は近頃、ヨーロッパ古着に没頭中。どうやらインテリアに対するヴィンテージ熱が飛び火した模様。住む場所を楽しむことは、趣味の幅を広げていくのだ。
専門家プロフィール
リノベーションを中古物件探しから設計デザイン・施工・アフターサービスまでワンストップにて提供。更に空間に合わせて家具や照明、植栽もトータルでコーディネートを行う「decoる」というサービスも好評。写真は「VINSTA」を設計した向坂穣。
nu リノベーション
- 住所
- 東京都渋谷区広尾1・7・20 DOT
- フリーダイヤル
- 0120・453・553
- iinfo@n-u.jp
- URL
- n-u.jp
〈物件名〉VINSTA〈所在地〉東京都品川区〈居住者家族構成〉夫婦+子供1 人〈建物規模〉地上10 階建て(6階部分)〈主要構造〉鉄筋鉄骨コンクリート造〈建物竣工年〉1986 年〈専有面積〉61.99㎡〈設計・施工〉nu(エヌ・ユー)リノベーション〈設計期間〉2 ヶ月〈工事期間〉2 ヶ月〈竣工〉2013 年〈総工費〉1,000万円
※この記事はLiVES Vol.78に掲載されたものを転載しています。
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