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記事作成・更新日: 2017年 3月15日

葉山の自然に親しむ築50年の家で
子育てと仲間との交流を満喫

吉田邸

東京から葉山の民家に移り住んだ家族の休日ライフを拝見。アウトドアリビングのテラスを中心にゆったりとした時が流れる。

text_ Satoko Hatano photograph_ Takuya Furusue

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庭に張り出した大きなテラスが吉田邸のメインリビング。庭とテラスと室内を自由に行き来できる開放的な環境に、子どもはもちろん大人もテンションが上がる。

吉田邸

(神奈川県三浦郡葉山町)

プロデュース
エンジョイワークス
住人データ
夫(38歳)クリエイティブディレクター、妻(36歳)主婦、長女(4歳)、次女(1歳)

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高基礎の上に平屋がのる築50年の木造建築。左手の奥が玄関だが、普段は庭にまわってデッキに上がり、勝手口から出入りする。

住宅街を抜け山に続く坂道を上り詰めると、大きな切り妻屋根をもつ別荘風の木造住宅が見えてくる。敷地面積は約200坪。ウメやコナラの木々が茂る庭へまわると、テラスから賑やかな声が。

陽気がよくなると、テラスで毎週末バーベキューをやっています。朝食もここで食べるし、一日を通してテラスにいる時間が長いですね

そう話すのは、家主の吉田恵介さん。妻の春奈さんと長女の日向ちゃん、次女の朝陽ちゃんによる4人家族の毎日は、この12畳大のテラスを中心に展開する。

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システムキッチンと収納を新調。キッチンカウンターの前に立つと窓越しにテラスへ給仕ができる。冷蔵庫の奥が勝手口。壁面の絵は、吉田さんの友人が描いた。

よく晴れた休日、テラスには吉田さん一家のほかに、子ども連れの2組の家族が食材を持ち寄ってバーベキューの真最中。皆、吉田さんと同じ東京や横浜からの移住組だ。

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洗い出しの土間と木の引き戸が趣のある既存玄関。照明と靴箱もそのまま使用。

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デッキに吊るしたハンモックは、会社の先輩からの引越し祝い。庭には家庭菜園もある。

やっぱり子育て環境ですね。自然を身近に感じられる場所でのびのびと暮らしたいと思いまして

と移住の動機を語る恵介さん。都内通勤可能なエリアから自然が残る場所を絞り込み、葉山の住宅街の奥にある築50年の民家に行き着いた。

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庭木にロープを吊ったブランコ。約200坪の庭にはウメなど多数の樹木が茂る。

山へ続く傾斜地を活かした高基礎の上にのる平屋。柱と梁を現した大壁に漆喰が丁寧に施された外から、建物の状態の良さが窺える。

しっかり手入れされていたので、屋根と水まわり、庭に張り出したテラスを修繕する程度で十分でした

とは、バーベキューの参加メンバーで、この家の仲介者でもあるエンジョイワークスの福田和則さん。その広いテラスと、隣り合うキッチンを中心に、幼い姉妹が内と外を裸足のまま自由に行き来できる、大らかな住空間が魅力だ。

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キッチンからテラスを見る。中央の男性が恵介さん。エンジョイワークスの福田さん一家と鍛鉄作家の橋本さん一家と共に。アウトドアリビングに自然と仲間が集う。

住んでみて、ゆったりした子育てってこういうことかなと分かった気がします。自然が身近な生活になると汚れるからダメだとか、そういう細かいことは言わなくなりますね

と話す春奈さんも、当初は東京のマンション暮らしからの転換に慎重だった。しかし今では、ここまで来たのに隣家が見える家じゃ意味がない、と山が迫る環境を積極的に受け入れている。子どもを介したご近所さんや移住仲間とのコミュニティも暮らしやすさの一因のようだ。

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路地から庭木をくぐり抜けてアプローチする玄関。外観は屋根まわりのみ補修し、そのほかは既存のまま使用。基礎が高く風通しがよいため、床下も外壁も状態がいい。

さて、テラスでくつろぐパパたちは、「子育て」をきっかけに自らが開放的な暮らしを満喫の様子。そのそばで、子どもの笑顔を優しく見守るママたち。吉田邸で営まれるスローな日常の風景を垣間見た。

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テラスからキッチンを見る。窓の格子を半分はずし、キッチンから直接給仕できるようにした。軒下にはソファや食器棚もある。

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縦格子や地窓をあしらった本格的な和室。リビングとひとつながりの空間で、子どもの昼寝スペースとして活用している。

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庭に大きく張り出したウッドテラス。敷地は樹木に囲まれているため、周囲の家から干渉がなく、毎日がプチリゾート気分。

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〈物件名〉吉田邸〈所在地〉神奈川県三浦郡葉山町〈居住者構成〉夫婦+子供2人〈建物規模〉平屋建て〈主要構造〉木造〈建物竣工年〉1965年〈建築面積〉94.86㎡〈床面積〉94.86㎡〈プロデュース〉エンジョイワークス〈施工〉Y’s home〈工事期間〉3ヶ月〈竣工〉2014年


※この記事はLiVES Vol.82に掲載されたものを転載しています。

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