SuMiKaで人気の建築家にお話を聞くコーナーです。建築事例もご紹介します。
今回は、武蔵野の自然の中でアトリエを構える老舗設計事務所「独楽蔵(こまくら)」。代表の長崎昭人さんにお話を窺いました。
SuMiKaマガジン:独楽蔵は老舗設計事務所ですね
長崎さん:独楽蔵の創業は1974年です。代表取締役の星野厚雄が空間デザインチーム「独楽蔵」のアトリエを入間に設立したところからが始まりです。武蔵野の自然に囲まれたアトリエは、小さなコンサートを開いたり展覧会を開催したりと地域に開かれた場所になっています。
SuMiKaマガジン:星野さんは現役ボスなのですね。長崎さんは、いつから入社したんですか?
長崎さん:そうなんです。本当に元気。僕は、最初ゼネコンに勤めていたんですが、設計の仕事をしたいなと思っていたところ、ボスの活動に出会って、憧れて転がり込んじゃったんですよね笑 押しかけバイトのような感じです。昭和ですね。そのころは、まさか代表取締役になるとは思っていませんでした。
SuMiKaマガジン:家づくりの際に大切にしていることはありますか?
長崎さん:こちらのコンセプトを押し付けることはないですね。かっこいい建築をつくることより、その人の暮らしを楽しくすることを考えます。施主さんの暮らしに寄り添って、「どんな未来像を描いているのか」「いま困っていること」などの話を聞きながら、どんな暮らしを実現したいのか?を探り出して設計に落としています。できあがった家は不思議とお客さんに似ていますよ。家を建てて終わりではなく、その後の暮らしはどうなっているのか? ずっとお付き合いが続く施主さんも多いので、その後についてもホームページで公開しています。
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SuMiKaマガジン:ボスと一緒のお仕事をされているんですか? 別々に?
長崎さん:ボスはコンセプトをまとめあげるちからがすごいんですよ。お客さんの暮らしや敷地の長所を見つけて、「いえづくり」のテーマが見つかると、プロジェクトはスムーズに進んでいきます。
SuMiKaマガジン:思い出に残っている仕事は?
長崎さん:自分の子どもがお世話になったこども園の園長さんからお声掛けいただいたことですね。思い入れもあったので、しっかり造らせていただいたのですが、園長さんがお引渡し前に御病気で亡くなられたのが残念でした。その後、子どもの施設の依頼が続きました。同じような仕事が集中することがよくありますね。
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僕は鳥取の米子出身なのですが、高校時代の友人が奥さんの実家の大分で家をつくるということで声をかけてくれた。高台で素晴らしい場所なのですが、大切な友人の暮らしをデザインし、そして住み続けてもらえるというのは、あまり他の仕事では味わえないのではないでしょうか。素晴らしい仕事だなと思っています。
SuMiKaマガジン:建築士としての自分にキャッチコピーをつけるとしたら?
長崎さん:ホームページでもいっているのですが、「暮らしのコンシェルジュ」です。施主の要望にただ応えるのではなく、それぞれの人の実現したい未来を考え、その人にとって理想の暮らしができるような提案をするのが、独楽蔵の家づくりです。
さすが老舗だけに、家づくりとはどんなものか?に向かい合ってきた歴史があり、安心感がありました。家族ごとの暮らしを見つめる視点の温かさを感じました。
ぜひ、「独楽蔵」の建築事例もみてみてくださいね。
文:SuMiKaマガジン編集部