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記事作成・更新日: 2021年 8月17日

【実例紹介】50平米予算2,000万円でどんな狭小住宅が建てられる?

地価が高い都市部で、集合住宅ではなく、どうしても一軒家をという方に人気な狭小住宅。

そこで今回の記事では、50平米の敷地に2,000万円で家を建てる場合、どのような家が建てられるのか、建築実例とともに解説していきます。

50平米2,000万円の狭小住宅、建築費用は割高?

2020年『フラット35利用者調査』によると、注文住宅の新築費用は全国平均で3,452万円・37.6坪(※)です。それと比較すると、狭小住宅の2,000万円は坪単価で考えると割高に感じるかもしれません。

限られた敷地面積で、ゆとりのある居住空間を確保するためには階数を増やすことになるため、工事費は高くなりがちです。また、都市部では、建築に耐火構造が求められる地域もあり、建築費がかさむ場合もあります。

ですが、郊外の暮らしでは得られない利便性の高い生活ができます。通勤・通学がしやすく、繁華街へもアクセスしやすい場所に一軒家を持てるということが、都市部に狭小住宅を持つ最大のメリットといえるでしょう。

50平米2,000万円の狭小住宅はどんな家?

都市部は土地代が高いぶん、建物にかかる費用を抑えてトータルコストを安くしたいもの。

例えば、建築費用を抑えるためには、屋根の形をシンプルな切妻(きりづま)屋根にするなどの方法があります。上からみたときの建物形状を、凹凸をなくし四角に近づけることも安くなるポイント。外観もスタイリッシュで現代的な雰囲気が演出できます。

収納扉や建具数を減らすこともコスト削減にもなりますし、限られた面積の中で広い居住空間を確保するためにも有効な一手です。リビングなど共有スペースは高天井や高窓をつけると明るい光と風を取り込むことができるでしょう。

画一的なマンションの間取りとは違い、家族構成や敷地形状にあわせた設計ができるのは注文住宅ならではといえるでしょう。

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狭小住宅、2,000万円50平米でできる建築実例

次からは、実際に2,000万円未満で建てられた敷地面積50平米の住宅を紹介していきます。

それぞれに創意工夫のある狭小住宅は、限られた面積の中に建てられたとは思えないほど広々とした印象を受けるのではないでしょうか。見応えのある建築事例の数々を、ぜひご覧ください。

8坪狭小変形地の木造2階建てスキップフロア(千代崎の家)

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はじめに紹介するのは、繁華街へのアクセスの良い都市部に建つ、一人住まいの個人住宅です。敷地面積は8坪、角地の形状にあわせた建物形状の中にビルトインガレージを設けています。

外壁材は一面板貼りで仕上げ、建築費用を抑えながらもスタイリッシュな外観を演出しています。

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キッチンダイニングは中2階まで続く4m天井の吹き抜け空間。上部に設けられた窓からはたっぷりと光が入り、狭さを感じさせません。

階段を登った先の屋上階、寝室の向かい側には屋上テラスがあり、開放的なプライベート空間を確保しています。ありふれた1LDKの間取りとは一線を画した、個性的でぜいたくな戸建て住宅です。


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FW.house

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空間ごとに床の高さを変えた、独創的なスキップフロアの住宅をご紹介します。

都内の敷地面積45平米の土地に建つ3階建ての木造住宅。外観の白と黒の部分で床の高さが変わる構造をしています。

2階リビングから水廻り空間は30cm床を高くし、上の階のワークスペースから寝室も、30cm床が高くなっています。床の高さの違いで生まれた隙間を利用して、リビングは上からも下からも横に長い採光が得られる設計に。

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また、天窓や勾配天井を用いた、光が差し込む明るい共有部分とは対照的に、寝室と水廻りの壁は色をつけて落ち着きのある印象に仕上げています。開放的な共有部分とプライベート部分の、コントラストが効いた空間設計は、独創性にあふれていますね。


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格子壁の住宅

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住宅密集地、20坪弱の敷地に建てられた木造住宅をご紹介します。

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バルコニーに使われている格子は、採光と通風が得られながらも外からの視線を遮る、実用的な素材を採用しています。

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勾配天井のリビングは、高窓と広いバルコニーに面する開放的で明るい空間です。床の一部にも格子の素材を用い、階段にもスリットを設けることで一階にも光が届くような設計に。自然の風と光を取り入れつつも、防犯面も安心できる、機能性の高い住まいが実現しています。


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羽束師の家

最後に紹介するのは、三角屋根がメインモチーフとなった木造住宅。奥に長い敷地形状を利用して、ダイニングとキッチンが横並びに配置されています。

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ダイニングは家族が集まる空間にふさわしく、吹き抜けで天井も高く、広々とした大空間で狭さを感じさせません。

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屋内の2階から覗ける内窓や空間の入り口など、ところどころに三角デザインをちりばめた、遊び心のある注文住宅です。


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まとめ

50平米という限られた面積の中でも、建築費2,000万円で快適な住環境は実現できます。

都市部で快適な居住空間が持てる狭小住宅は人気が高まっており、得意な建築会社も増えています。建築実績の豊富な建築会社に設計を依頼するのも、失敗しない狭小住宅を建てる重要なポイントです。

希望を叶えるためには、こだわるところには予算をかけ、それ以外はコストを抑えるなど、メリハリのある予算配分をおすすめします。

建築会社に設計プランを依頼する前に、優先順位を家族でよく話し合っておくと良いでしょう。

【参考】2020年度 フラット35利用者調査 ~住宅金融支援機構~


文:島田さわ(二級建築士)





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