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LiVESの家
2016年 4月25日

濃い色調でシックにまとめたワンルーム。
見せる収納で色をプラス

H邸

ヘリンボーンの床、コンクリートの天井、メリハリのある照明計画で、ラギッドな洋服や持ち込みのアンティークアートをより魅力的に演出。

text_ Yasuko Murata photograph_ Kai Nakamura

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ほぼワンルームの空間。左奥のパーティションの向こうが寝室。洋服を掛けたオープンラックが寝室の目隠しにもなっている。

H邸

(東京都渋谷区)

コーディネート
EcoDeco
設計
芦沢啓治建築設計事務所
住人データ
DSKさん(40歳) 会社員
Yさん(38歳) 会社員

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出っ張った梁を背板代わりにしてスチールの棚板を組み合わせた。帽子や漫画を見せて収納。

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アメリカ製のアンティークの書棚。チークのヘリンボーンの床とも相性が抜群。

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寝室の収納の一部に愛猫の寝床を設けた。引き戸に開けた丸い穴から出入りできる。

築30年、面積が54㎡とコンパクトなサイズの中古マンションをリノベーションした、DSKさんと奥さまのYさん。7年前に購入した70㎡の新築マンションからの住み替えを果たしたという。

雑誌などでリノベーションという言葉を頻繁に見かけるようになり、住み替えをしたいと思うようになりました。2人で住むには、そこまで広い空間は必要ないとも感じていて、サイズダウンすることに。そのぶん都心に近い物件を選び、リノベーションに予算をかけました

物件探しからエコデコに相談し、設計は作品のテイストが好みだったという建築家の芦沢啓治さんをリクエストした。

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オープンハンガーなどのスチール製作は、「スーパーロボット」が担当。

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キッチンの横に並べたダイニングテーブルは、芦沢さんのオリジナルデザイン。

以前の家の経験から、区切られている間取りは使い勝手が悪いと感じていて、できるだけ空間を効率的に使いたいと思っていました。洋服や本、CDなど、ものが多いのですが、なかでも気に入っている洋服などを見せて収納したいと希望したんです(DSKさん)

プランは、存在感のあるオープンキッチンが中心となったワンルーム。DSKさんの希望から、スチールのオープンラックや、梁を利用したオープン棚などのアイデアが導かれた。

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キッチンとダイニングの壁面収納の右端には、コンパクトなワークスペースがある。天板は小口を出したラフな合板。スツールは「M&M-Furniture」。

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キッチンの床はコンクリエイトのクリア塗装。モルタルに見た目が近く、水はねを気にせず使える。レールの色も素材色に合わせてシルバーに。

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ポリカーボネートのパーティションで仕切った寝室。目隠ししながら採光を確保。

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トイレの壁もコンクリートの躯体を露出。収納下に照明も。

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スチールとカーペットで造作したオリジナルのキャットタワー。

洋服や本が魅力的に収まる見せる収納は、空間に彩りを添えている。また、寝室はスチールの枠にポリカーボネートをはめ込んだパーティションで分けることに。目隠しをしながら、採光を遮らずに、広がりをキープしている。

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梁を収納に活用することで、圧迫感が緩和されている。正面の壁はフレキシブルボード。コンクリートの躯体のように見える。

壁や天井の仕上げは、コンクリートの躯体の現しが基本。壁をつくる必要があった部分は、フレキシブルボードを採用した。コンクリートの打ちっ放しのような質感を出すため、わざとビスやつなぎ目、小口を見せ、荒々しく仕上げている。床はご夫妻の強い希望により、水まわり以外は、チークのヘリンボーン張りとした。インテリア性も高いキッチンの天板はモルタルで、シンクはホーローを組み合わせた。全体的に暗めの色調でまとめ、光の明暗を効かせたシックな空間となっている。

モルタルやフレキシブルボードは、汚れてもそれが味になっていくのが魅力的だと思います。猫が引っかいても多少のキズは気になりません。住み替えに労力は必要でしたが、自分たちの要望に叶った家は満足度が全然違う。やってよかったと思っています(Yさん)

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窓がない長手の壁側は、すべて収納。フレキシブルボードの引き戸を設け、柱や梁、パイプスペースを上手く取り込んでいる。

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キッチンの横にはトイレ、洗面、浴室がある。外側の壁は黒板塗料でペイント。コーナーをアール状にして圧迫感を軽減。

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トイレ、洗面、浴室に六角形タイルを使い、連続性をもたせた。

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〈物件名〉H 邸〈所在地〉東京都渋谷区〈居住者構成〉夫婦〈建物規模〉地上6 階建て(1階部分)〈主要構造〉鉄筋コンクリート造〈建物竣工年〉1983 年〈専有面積〉54.62㎡〈バルコニー面積〉6.89㎡〈専用庭〉16.77㎡〈設計〉芦沢啓治建築設計事務所〈施工〉栄建〈設計期間〉3 ヶ月〈工事期間〉2 ヶ月〈竣工〉2013 年〈総工費〉1,200 万円


※この記事はLiVES Vol.77に掲載されたものを転載しています。

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