家はこうあるべき!というルールはありません。自分たちに必要なものを考えながら、枠にとらわれず、自由な発想でつくるのが、家づくりの醍醐味でもあります。
今回は、家のなかの小屋をつくる、ハンモックを設置するなど、大人も思わず童心にかえって、いろいろなアイデアやインスピレーションが湧いてくるような、ワクワク楽しい家づくりのアイデアをご紹介します。ほんのちょっとユニークさをプラスするだけで、毎日の暮らしがぐっと豊かになりそうです。
家の中に小屋をつくる!
十分なスペースはないけれど、たくさんの空間が欲しい、オンとオフを分けたい、という場合に便利なのが、家のなかにもうひとつの家“小屋”をつくる方法です。
こちらは、約60平方メートルのスペースに、家族6人分(夫婦+子供4人)の寝室を確保するため、部屋にふたつの“ハコ”を設置。ハコは、縦に3分割、上下2段に分かれているので、下を3人の子どもたちのベッドとして、上をそれぞれの勉強スペースに活用。
もうひとつは、夫婦と一番下の子ども用のスペースに。それぞれの空間を確保しつつ、上部で視界が抜けているので、お互いの気配を感じることができます。階段を上って部屋を移動したり、回遊したり、ベンチのように腰を下ろしたり…と、ただのハコにとどまらない、機能性も魅力です。日常の喧噪から少し離れた自分だけの書斎は、企画やアイデアを考えるのにおすすめです。
こちらもハコを活用した事例です。ワンルームという小さな空間も、ハコを置くことで、寝室、キッチン、書斎、収納と、さまざまな空間をつくることができます。一人暮らしにも“ハコ”は大活躍。ワンルームなのに、部屋をいくつも持っているような、楽しさがありますね。
こちらは、家の中に小さな家を建てた事例です。光をたっぷり取り込んだ、開放的な家の中は、屋外のような心地よさ。室内の小さな家に入れば、木の下やテントの下で過ごしているような気分を楽しめます。室内にいながら、外と中を感じられる。緑を見て頭の中をリフレッシュしたり集中したり。考え事にはもってこい、の間取りかもしれません。
多機能な小屋を置いて、家の中に図書館を
こちらは、ドーム状の棚と出入口、クローゼットの3つのパーツで構成された、リビングに置くことができる小屋。たとえば中にソファーを入れて、くつろぎながら考え事をするのもよさそう。本に囲まれると、自然と手に取りたくなるもの。家の中に小さな図書館があれば、アイデアが欲しくなったときなどに、ちょうどいい気分転換になりそうです。また、棚はベンチやTVボードなど、フレキシブルに使うことができます。どう使うかを考えるのも、まさにクリエイティブですね。
ハンモックを設置して、いつでもお昼寝
部屋にハンモックがある、それだけで、なんだかワクワクしてしまいます。温かな光を感じながら、ハンモックにゆられる…そんなゆったりとした暮らしもできそうです。
“家族が仲良く暮らせる家”をテーマにつくられたこちらは、セカンドリビングにハンモックを設置。スキップフロアになっているため、見晴らしが良く、ゆったりとくつろぐのに最適です。セカンドリビングは、キッチンからも見渡せるので、料理をしながら、みんながハンモックでくつろいでいる様子がわかるのも嬉しいですね。物思いにふけってみたり、瞑想をしてみたり。そんな静かな時間も、ものづくり、クリエイティブには必須です。
こちらはリビングからつながるテラスに、ハンモックを設置。テラスが格好のお昼寝スペースに早変わりです。テラスを仕切れば、隔離された静かな時間を持つことも。ゆっくり読書をしたり、物思いにふけたり…、大人も子どももテラスで過ごす時間がぐっと増えそうですね。
家の中でも遊べるようにと、ハンモックにとどまらず、階段周りにすべり台、ロフトによじ登る縄はしご、天井に埋め込まれた雲梯、自由に描ける黒板など、子どもの目線で家づくり。
たっぷり遊んだ後は、ハンモックでお昼寝。そんなのびのびとした時間を過ごせそうですね。こんなアスレチックな家なら、時には子どもと一緒に遊んで、童心にかえって自由な発想がうまれそうです。
思い立ったら、家の壁でボルダリング
家の壁を有効活用!こちらは、ボルダリングができる壁を設置。思い立ったらすぐに登ることができます。思い思いの場所にホールドをつけていくだけなので、すぐに始められるのも魅力。インテリアとしても楽しめますね。
作業の合間に体を動かしてリフレッシュを!
隠れ家にもできそうな、屋根裏部屋
“屋根裏部屋”というと、自分だけの隠れ家のような、特別な空間をイメージする人もいるのではないでしょうか。こちらは、大きな屋根がすべての部屋を覆うようにつくられているため、トップライトを開けると、すべてが屋根裏部屋のような空間に。大きな屋根は周囲からの視線を遮るにも効果的。どの部屋にいても空を感じられるのも嬉しいですね。
自分だけの“離れ”でおこもり
3畳の小さな空間をそれぞれ“母屋”と“離れ”とした事例。ふたつの建物をつなぐ空間はテラスとして利用できます。“子ども部屋×書斎”、“仕事場×ホビールーム”など、使い方は自由。自分だけの空間にこもって自由に過ごしたい!そんなわがままをかなえてくれる家ですね。
いかがでしたでしょうか。
固定概念にとらわれない家づくりは、個性豊かで、その中に身を置くと、感性が刺激され、いろいろなアイデアが思い浮かんできそうです。これらの事例をひとつの参考にして、毎日の暮らしが楽しくなるような家づくりをしてみませんか。
Text SuMiKa編集部
※ 2017年3月に追記