床、壁、天井。
一軒家をつくるときでも、マンションリノベのときでも、この3つは室内の表情をがらりと変える要素です。
特に床は、毎日素足が触れる場所。自分の好きな木を使ったり、塗装をしたり、思わずゴロンとしたくなるようなお気に入りの床をつくりたいものです。
お客さまを迎え入れるリビングや玄関の床であれば、目を惹くようなオシャレな床にしたい人もきっと多いはず。
そこで個性的な床張りを、建築家の皆さんの実例とともに紹介します。
女性にいちばん人気のヘリンボーン
「寄せ木張り」と呼ばれる張り方の1種です。上品でクラシカルな雰囲気に仕上がるのが特徴です。
みんなが集まるダイニングやリビングのアクセントに!
職人の匠の技が必要となる床張り。大工仕事であるため、やはりコストも高くなり時間もかかるのが現実です。そこで長い時間を過ごし、人の目に触れる事も多い空間を選んで取り入れる事が多いようです。
部屋の家具と色合いを合わせて一体感を増す。
オークのヴィンテージ加工品を用いたヘリンボーン。ややエキゾチックな印象にもなりますね。模様があっても、どんな照明や家具とも合わせやすく、その調和を楽しめるのもヘリンボーンの特徴です。
自然素材を使ったリフォームでも活躍
自然素材をつかった内装にこだわったというリフォーム。床も無垢の木でヘリンボーンに仕上げられています。この床の上を裸足で歩きたいですね。
ウォルナットを使ったあたたかみのあるヘリンボーン
ウォルナットの濃色とその木目が、ヘリンボーンによってよりいっそう引き立っています。リビングやダイニングだけではなく、多くの部屋にヘリンボーンを採用した事例です。
見れば見るほど味わいが増す 乱尺張り
材の長さが一定ではなく、木を貼っているという印象が強くなるのがこの貼り方。1枚1枚、色合いや木目が異なる材を使い、組み合わせていきます。1枚1枚個性ある木。その組み合わせ方でさまざまな表情の床をつくれます。
上の実例はカバ桜を使用。下2枚の実例はヒノキを使用しています。決まったサイズで貼るのとは異なり、この長さの長短が無垢らしさを引き立てています。
ひと目みてトリコになる人も!デザイン性が高い斜め張り
その名のとおり、部屋の壁に対して床を斜めに張って仕上げます。空間に身を置いたときに、ちょっと不思議な感覚になったり、床の存在感を感じたりすることができる貼り方です。
自己主張が強いオリジナリティある斜め張り。気に入る人は、見た瞬間、これに決めた!と思う人も。マンションリノベなどで一点勝負する時に、良いかもしれませんね。
天井高であることも相まって部屋がずいぶんと広く見えますね。非日常の別荘や、特別な部屋に採用してみてはいかがでしょうか。
バリアフリーでつくられた住宅で、部屋と部屋が断続的にゆるやかにつながっています。床も途切れることなく斜め張りのまま続いています。
いかがでしたでしょうか?この他にも、朝鮮張り、すだれ張り、りゃんこ張り、市松張りなど、個性的な床の貼り方はいろいろあります。
お気に入りの木を見つけたら、次は貼り方を考えてみましょう。
床ひとつを変えるだけでも、暮らしはきっと変わるはず。初夏、窓をあけて、ごろーんと床に寝そべりながら、どんな床で暮らしたいかなぁと空想にふけってみてください。
Text:SuMiKa編集部