1階だけで生活のすべてを完結させる平屋(フラットハウス)。ここ数年、そんな平屋を好む人が増えているようです。平屋というと、昔ながらの日本家屋をイメージしますが、今では見た目も構造も実に多彩。そこで今回、新しいカタチの平屋をピックアップ。その魅力をご紹介します。
床下浸水の心配がない、浮遊する平屋
広島県、宮島の対岸に建つこちらは、過去に、高波の床下浸水を経験したことから、建物を地面から離して設計。浮遊する、見た目もユニークな平屋です。室内は南側をパブリックスペース、中央を水回りと中庭、北側をプライベートスペースに。子どもの成長に合わせて、つくり付けの収納家具で部屋を仕切ることができます。また窓を大きくとれる平屋は、光や風を取り込みやすいというメリットも。やわらかな光に包まれた空間で、いつでも家族の気配を感じることができます。
庭との一体感が快適!
アウトドアやDIYが思いのまま
「趣味のアウトドアを存分に楽しみたい!」そんな思いがぎゅっと詰まった、アウトドア好き必見の平屋です。横の動線だけで動けるのは平屋のメリット。ウッドデッキや庭も部屋の一部のように、気軽に行ったり来たりできます。このちょっとした動線の違いが、生活をより快適にしてくれそうです。バーベキューをしたり、ハンモックで昼寝をしたり、日曜大工をしたり…。さらに室内にはクライミングスペースがあり、冬もアクティブに過ごせそうです。
家の中で屋外を感じるタープ天井
イメージしたのは“室内にいながら、何となく屋外にいる気分になれる家”。そこで天井にひと工夫。タープテントを張ったようなフォルムにすることで、そのイメージを実現しました。中央が低く、南側と北側が空に向かって広がる天井は、季節や時間によって表情が変化。住まい手は、天井の高い場所、低い場所、光の当たる場所、風の入る場所と、居場所を選んで暮らしを愉しめます。またタープの形にすることで、空気が流れる天井裏をつくることができ、室内環境も快適に。天井で部屋全体にさまざまな表情を持たせる…、平屋だからこそできるアイデアですね。
庭を囲むエコな平屋
こちらの平屋は、棟をわけたタイプ。庭を挟んで、棟を居間棟と寝室棟のふたつにわけて、書斎でつないでいます。棟をわけることで、限られた敷地を有効に活用できるうえ、庭を囲うように建つため、プライバシーも保たれます。また環境への配慮から、暖房には太陽熱を利用。日中、屋根面で温めた空気を床下に送り込み、部屋全体を温めるため、どの部屋にいても寒さを感じません。太陽熱が得られないときは、薪を燃料として使う暖炉が活躍。いつでも暖かく快適に過ごせます。
車椅子対応の完全バリアフリー
こちらは、車椅子でも快適に暮らせるように設計された平屋。段差をなくしたバリアフリーも、平屋であれば、無理なく実現できます。寝室はどの部屋にも出入りできるルートを確保。引き戸を開け放つと、すべてがつながり、大きなワンルームになります。また室内にいながら屋外の雰囲気を感じられる“インナーテラス”、寝室には畳の小上がりなど、所々にアクセントをつけて、空間に変化を持たせています。
ワンフロアが心地よい、シンプルな平屋
昔からある「平屋」ですが、こちらは現代風にアレンジされた、収納も工夫できるSuMiKaのスマートメイド住宅『フラットハウス』。シンプルな平屋だからこそ、フローリングは無垢材、壁紙は珪藻土といった自然素材を選ぶことができるのも特徴です。
平屋を建てたいけど、何をどう考えたらいいか分からない…という人でも、これなら実現できそうです。
いかがでしたか?
平屋はちょっと狭いかな?と感じる人もいるかもしれません。しかし、それは“本来必要な部屋が無駄なく完結している”ともいえそうです。
余分なものを持たないシンプルな平屋暮らし。ほかにも、天井を高くとれる、台風や地震に比較的強い、老後も暮らしやすいなど、さまざまなメリットがあります。ぜひ、新築やリフォーム時の参考にしてくださいね。
Text SuMiKa編集部
※ 2017年2月に追記