3階建ての注意点

はじめまして。村上建築設計室の村上です。
2世帯同居といっても、「共有の度合い」によって、設備空間がかなり変わってくると思います。
親世帯と子世帯では、どうしても生活のリズムが違いますし、
食事の趣向を含め生活の価値観が違うと思います。
お風呂やキッチンなど毎日の生活に関わるものなので、
どちらかが無理をしてあわせると必ず生活が破綻してしまいます。
ですから、設備はそれぞれの世帯に設ける事例が多いようです。

現在私たちが取り組んでいる二世帯住宅も、
当初は子世帯には「ミニキッチン・シャワールーム」という要望でしたが、
打合せで家族のライフスタイルを明確にしていくうちに、
それぞれに普通のキッチンとバスルームという結論になりました。

それと、予算面での分担ですが、
建築費についてはそれぞれご家族で資金計画があるのでここではアドバイスが出来ませんが、
日常のランニングコストでは、最初から電気・水道のメーターを分けておく方法があります。
この点は曖昧にしておかないほうが、
今後の同居生活で無用な不満や気兼ねをもたなくて済むと思います。

マンション購入と戸建住宅を建てる違いは、
何といっても自分達の生活にカスタマイズできることです。
その分、建てる側のエネルギーも必要となりますが、不満が残らないよう、
家族全員が家づくりに参加してその過程を楽しんでください。

2世帯分の家となるとなおさらです。家族全員の意見を反映させるのはやはり大変です。
当事者同士では、逆に本音を言いにくい場合もあると思いますから、第三者である設計者を交えて、
自分たちにふさわしい「同居の形」を探っていくことも大切だと思います。
まずは、間取りの前に、家族全員の生活スタイルを見つめてみることが大切です。。
子世帯夫婦が共働きで昼間は家に居ないことが多く、親世帯は家に長時間居る、など、
場合によっては、1・2階を子世帯が、3階を親世帯が使うという可能性もあります。
そうすると、ホームエレベータの可能性も出てきます。
自分たちでイメージを固定する前に、設計事務所などにご相談されてはいかがですか?

村上です。
ぜひとも楽しんでくださいね。
いいお住まいが出来ることをお祈りいたします。

補足ですが、水道メーターを別々につける場合、

・建物が分割されていること
・水周り設備がそれぞれの世帯にあること
・利用者が異なること

など、条件がありますので、水道局でご確認くださいね。