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家づくり相談

木造共同住宅の重量床衝撃音遮断性能を高める施工方法について

質問お願いいたします。

大阪で木造共同住宅、重層長屋3階建(全9戸、ファミリー向け、専有面積60㎡、2LDK、接道が3mしかないため長屋形式になります。)の建築を計画しております。

予算の関係上木造になりますが、一番の懸念は子供がドンドン飛び跳ねたりする音や人の歩行音による騒音です。

そこで重量床衝撃音遮断性能を良くするために以下3つの施工方法のいずれかの導入を現在検討しております。

●吉野石膏タイガーフロアシステム
http://yoshino-gypsum.com/kouhou/yuka/index.html
●旭化成ユカテック
http://www.asahikasei-kenzai.com/akk/pb/03/yukatech/product/data/index.html
●クリオン㈱床大将
http://www.clion.co.jp/alc/lineup04/yuka/index.html

【ここから質問事項です。】
(1)上記の施工方法のうちデータ上では吉野石膏タイガーフロアシステムがLH-58(他の施工方法はいずれもLH-65)で優れていますが、ALC版(タイガーフロアシステム、床大将)をホームページに記載されている施工方法以外で使用した場合に重量床衝撃音レベルを良くすること(LH-60以下に)は可能でしょうか。

(2)吉野石膏タイガーフロアシステムで施工した場合は重量床衝撃音レベルがLH-58になると記載されておりますが、どの程度の遮音が期待できるのでしょうか。(歩行音や子供が走り回る音は遮音できるでしょうか。人により個人差があるかと思いますが、具体的な経験などがあれば教えて頂けばありがたいです。)

(3)上記に記載した3つ以外の施工方法で重量床衝撃音レベルを良くする方法があれば教えて頂けないでしょうか。

(4)上記に記載した3つの施工方法のおおよその坪単価を教えて頂けないでしょうか。

もしお分かりになる方がいれば教えて頂ければ有難いです。よろしくお願いいたします。

専門家の回答

1件

2015年 7月15日
マサさま
はじめまして。東京多摩地域を拠点に活動しております大沼建築・環境計画事務所の大沼と申します。
 木造重層長屋で上下階の重量床衝撃音をご懸念とのこと。概観として(2)について回答させていただきます。日本建築学会の資料を添付します。遮音等級と生活実感の関係を示した表で、広く用いられています。表中、人の走り回りや飛び跳ねなど(重量床衝撃音)は、L-55級で「聞こえる」、L-60級で「よく聞こえる」、L-65級で「発生音がかなり気になる」レベルと示されています。ご質問の文面からは、マサさまがご自身が物件に持たせたいと期待している性能からはほど遠いのではないでしょうか。木造は軽く剛性が低いためRC造よりかなり遮音性能が劣り、対策にも限界があり、小手先の対処では如何ともしがたいのが現状です。例示された工法以上の性能を得るには、もはや下階の天井や壁を上階床から切り離す、いわば防音室のような造りを導入する段階となり、ご予算的に合わない話となってしまいましょう。2階をカーペット敷きなど柔らかい仕上げにしても、軽衝撃音対策としては有効ですが、重衝撃音に対しては効果薄です。
 なお、ユカテックのサイトにも記載がありましたが、木造未対策の床遮音性能はL-75~80程度とお考えいただくと良いようです。
 以上、多少なりともご参考になれば幸いです。
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