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杉板無塗装外壁について

海の目の前に家を建設予定です。
外壁を杉板無塗装にし、シルバーグレーに経年変化するのを楽しみたいと思っています。
ネットで調べると無塗装の方がメンテナンスフリーだという意見があるのですが、お願いしている設計事務所では保護塗料を塗った方がいいと言われます。
保護塗料を塗る必要があるのか、塗った場合でもシルバーグレーに変化するのか教えて下さい。

あと関係ないですが、沿岸部の場合瓦以外に使用可能な屋根材がありますでしょうか?
よろしくお願いいたします。

専門家の回答

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星マーク
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2016年 9月22日
透羽さん
ネットの件は解りませんが、設計事務所のとおり、木は傷みが早いので、塗装することをお勧めします。
ただ、杉は、浸透性が良いので、自然系の浸透塗料をお勧めします。2回以上できれば3回程度をお勧めします。
色味は、透明かそれに近い色で良いと思います。
その場合でもシルバーグレーに変化します。
変化が見られないのはオイルペイント等です。但し、ペンキが剥げた部分は、シルバーグレーになっていくと思います。
屋根材については、瓦葺は望ましいですが、石のスレート、ステンレスなど合金の鋼板なら錆に強いと思います。最近は、窯業系スレートでも、耐久性の高い塗装を施したものが出てるので、相談されたら良いと思います。
また、瓦葺でも谷の部分にはステンレスが良いかと思います。
鶴﨑より
矢印
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星マーク
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2016年 9月22日
ウッドロングエコぬったらどうすかね。
杉板は赤身でないと耐久性はいまいちです。
とくに雨水が滲透しても乾燥できる風とおしのよい環境がよいとおもいます。

瓦以外なら
天然スレートとかどうすかね。日本では雄勝石が有名です。東京駅の屋根ですね。
いい値段しますけど。
矢印
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星マーク
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2016年 9月22日
地球環境を甘く見ない方が良いですよ。メンテナンスフリーなんて材料は、基本的にはありません。住宅自体の耐用年数より長い寿命の材料は、かなり金額は張りますが、無くはないですけど、法隆寺のような建築寿命を相手にしたら、それもほぼなくなります。
無塗装の杉板は塗装品で塗装の塗り直し間隔に比べたら長くそれらしく持ちますが、いずれ塗り替えどころか、杉板自体を取り換えなければならなくなります。海岸なら、塗り替え年数の倍まで持つかどうか、というところだと思います。
浸透性の保護塗料であれば、表面はある程度紫外線によって色が抜けますから、設計事務所が提案する通り、その辺りで手を打たれた方が無難だと思います。
もちろん、無塗装の風合いこそが最大の希望であるなら、傷んだ無塗装杉板を取り換えながら住み続けられるのも、なかなかおつで好いと思います。
矢印
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星マーク
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2016年 9月22日
透羽さま
杉に関しましては、私自身の物件の外壁におきましても非常に多く採用しております。
標準的には杉の赤味で板厚3センチの厚板です。
極力メンテナンス不要の観点から考えたときには、塗装ではメンテナンスが約10年前後単位で発生します。
例えばキシラデコールやすらぎ(透明〜少し白っぽい)といった商品を私自身採用することもありますが、紫外線からの木材保護効果から考えますとシルバーグレイへの変化は無塗装よりもかなり緩やかかと思います。
木材の劣化対策としましては、前にお答えされている方々のご意見通り、塗装した方が木材の表面の夏目部分の痩せなどには大きな効果があります。(経年で木目が浮き出ていくこと)
ウッドロングエコも自然材料由来の防腐塗料として良いものだと思いますが、杉の赤味に塗布すると直後から経年変化した様な色に変化しますし、木材保護塗料系(例えばキシラデコール)のような表面の劣化対策には効果が無く、またシルバーグレイへの変化をご希望されているのであれば、施工直後の美しい杉の赤味から徐々にシルバーグレイへと変化する過程を楽しまれた方が良いと思います。(好みの問題はありますが
私が外壁は厚み3センチで設計する意味は、前記した様に表面の劣化での痩せを見越して、劣化分は厚さで抵抗するという考え方です。
とは言いましても建築主様の好みもございますので、選択肢としてその辺りの御説明をさせて頂いた上で最終的な選択をして頂いております。
また、極力メンテナンス不要を考える中で建物の形状に起因する劣化、地域環境に起因する劣化には留意する必要があります。
具体的には軒の出の深さや潮風の当たり具合にも大きく左右されます。
先人の知恵からしましても舟は杉で造られて来ました様に、杉の赤味は数ある木材の中でも水に強く腐り難いということは間違いなく、建築の外壁には非常に向いていると思うわけです。
よろしければ私の事例も参考にして頂き、今の設計士さんと理想形の家づくりを目指して頂ければ幸いです。
矢印
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ユーザーの返答

2016年09月22日

透羽のプロフィール写真

ご丁寧な回答ありがとうございます。
事例を拝見いたしましたが、とても素敵でした!
結論としてはキシラデコールを塗った方がいいということでしょうか?

星マーク
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2016年 9月22日
良いですね。
保護塗装を施すか、どうかについては「目的」が有っての事ですね。
杉板は腐りやすいので「防腐」のために塗るんでしょうかね。
私なら塗りません。後々汚らしく塗装が剥げるだけです。よっぽど
みすぼらしいですね。ただペンキが剥がれて、やれた感じになっているのは、
結構素敵だと思ってます。

このように感覚の違いで目的も変わってくると思うんです。
目的が「防蟻」だとしたら、これは一考の余地があると思います。
杉板を張ってあるのですから、当然シロアリの被害には遭い易いですよね。
となると有効な防蟻処理は行った方がよいと私は施主に説明しています。

それから保護塗装を施せば、死んでもシルバーグレーや黒く焼けたようには
なりません。なるとしたら、それらの塗料が雨で流れてしまったらです。
そうなるまでには、相当な時間が掛かります。日の当たり具合にもよりますが、
肌色が灰色になるには大した年月は要しません。早ければ1年でなります。
そこから50年ぐらいすると、美術書に出てくるようなビンテージ感が溢れまくった
貫禄のある佇まいになります。楽しみですね。

築100年を超える古民家のようにするには「何もしない」ことです。
しかしシロアリの被害は「運」だと言えます。腐った杉板は、切り取って
新たに補修するというやり方が一番素直だと思います。
屋根葺き材ですが、これは金属板などでも十分です。全てにおいて100年持たせようと
考えて築造するのか、駄目になったら補修して100年持たせようと考えるのかは、
やはり価値観だと思います。
家を持つ事は建てるのと同じくらい維持費が掛かるものです。
もちろん100年後の責任というか、メンテナンスにかける費用は透羽さんが
負担するものではありません。しかし、そこにあるものを「壊す」という選択を
しないで、素敵だから直して使おうと考えるだけの建築物を残すか否かの
選択は透羽さんに委ねられているということです。

曖昧な回答で申し訳ありません。
たまたま、この質問に似た現実のやりとりを昨日ブログに書いたばかりでしたので。
参考までにこちらです。

http://urbangeardesign.eshizuoka.jp/e1703947.html

URBAN GEAR / アーバンギア 本多 信章
at*****geardesign.com
http://www.urbangeardesign.com
054-206-4343
矢印
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ユーザーの返答

2016年09月23日

透羽のプロフィール写真

〉私なら塗りません。後々汚らしく塗装が剥げるだけです。よっぽど
みすぼらしいですね。ただペンキが剥がれて、やれた感じになっているのは、
結構素敵だと思ってます。

美学ですね。
あまりに同じ感覚で感動しました。
建築って深いですね。
参考にしてしっかり考えていきたいです。

星マーク
相談者が役に立った
2016年 9月24日
透羽 様

初めまして、「森林力の家」代表の松橋 健と申します。
杉板の無塗装を外壁に使用しますと、2~3年位は杉の美しさが楽しめますが、その後は変色・汚れが重なり傷んできます。
最もお勧めは、「焼杉」です。厚さ12mm・幅165mm程度の物が良いでしょう。既製品(山口県他)がネットでも販売されています。昔から「焼杉」は日本の家の外壁として使用されてきました。塗装した場合も経年変化が生じますのでご考慮下さい。
屋根材については、日本瓦(和・洋)がBESTです。その理由は耐久性が他の屋根材に比較して特別に高いと言う事です。金属/セメント系の屋根材は新築時は確かに安いのですが、サビ落し・再塗装等のメンテナンスに費用が掛かる上に、夏の暑さ・雨音等に悩まされます。結局、最初は少し割安になるだけでトータル費用は割高になります。瓦を防災葺きにすれば台風/地震時にも安心ですし、夏も涼しく・雨音も殆どしません。

日本伝統木構造の会 正会員 「森林力の家」
展示場/タンノイ博物館
〒515-2614 三重県津市白山町伊勢見150-195
TEL059-264-2223
事務所/津 健康クリニック
〒514-0456三重県津市観音寺町799-7
TEL059-226-0456
HP http://www.forest-energy.com
日本伝統木構造の会員は北海道から鹿児島まで分布し、建築地に近い大工さん、基礎/屋根/設備/電気屋さんが造ります。
矢印
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