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家づくり相談

基礎防水塗装

基礎部分の防水塗装について質問させてください。
現在建築中の土地は水捌けが悪く、また過去に二度程床下浸水があった場所です。
工務店さんは気になるならば防水塗装を地中部分も含めた基礎全面にしてはどうでしょう?っとの提案がありました。
実際のところ防水塗装にどの程度効果はあるのでしょうか?
予算もあるのでこれ以上の出費は避けたいですが、終の棲家と思っています。
塗装することで基礎劣化等が防げる効果が望めるのであれば今しか出来ないことなのでお願いしたいと思うのですが。

専門家の回答

1件

2019年 8月24日
ムクムク さま

こんにちは、九州熊本からFAD建築事務所古市と申します。基礎部分への防水についてですね。問題点・条件をまとめてみるとこんな感じでしょうか。

・土地の水はけが悪い
・過去に床下浸水の経験ある地域
・防水塗装の効果は(費用対効果)
・基礎の劣化防止など

まず、防水塗装の効果についてですが、使われる防水材料によってその効果や、耐候年数などは変わってくるので、ここでの回答は控えます。その上で、基本的な考え方を整理してみます。

基礎はベタ基礎と思われます。ベタ基礎の場合、コンクリートが2回(底盤部分・立上り部分)にわけて打設されます。基礎形状を形作る型枠が鋼製枠の場合、基本的に一体でコンクリートを流し込むので、完成後は外部からの水の侵入はあまり考えません。

*鋼製枠でなく、木製枠の場合は水の入る余地はたくさん出てきます。(セパレーター穴など)

ただ、先ほど書いたように、底盤部分と立ち上がり部分には打ち継ぎ(コンクリートの継ぎ目)ができるので、ここからの水の侵入は考えられます。それでも、この打ち継ぎの部分は、多くの場合地盤面より5cm程度上なので、その高さ以上まで水が基礎の周りに溜まらなければ、床下へ入ってくることはないと考えます。一時的な大雨でそこまできて、数時間水が引かないなど、水はけが悪いことで浸水することはあるかもしれません。

そういった打ち継ぎの弱点をカバーする意味で、基礎外部への防水処理を行う場合があります。地下室などでは採用されますし、打ち継ぎ部分へ止水板(ステンレス製や樹脂製)を入れる場合もあります。多くの場合、この二つの防水処理はセットで行うようにしています。

文章だけでお伝えするのは難しいですが、その地域の水はけの悪さが大雨の際どのような状態かで、そこまで防水処理をするべきかしなくてもいいのか、判断が分かれるところだと思います。

過去の床下浸水が川の氾濫などによるもので、周辺が床上すれすれまで水が来たのであれば、防水処理していても浸水を防ぐことはできません。そうではなく過去の浸水が、地下水位の高さによるものであれば、基礎立ち上がりへの防水処理は必須になると思います。

そちらの状況がわかりませんが、担当の工務店さんによく相談されて、やるかやらないかの判断しかないと思います。安心をお金で買うということもありますが、先に書いたような床上スレスレまでのような場合を考えれば、防水処理はやってももったいないなと思います。

以上、ムクムクさんの家づくりの参考になれば幸いです。
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