ご質問の内容は、よくある勘違い、思い込みの代表的なものですね。
建築費についてですが、高い安いを理解できない方が多くいることも事実です。建築に特化した話ではなく「全く同じ商品」が、まちまちの価格で売られていることを現代人なら誰でも知っています。「定価」っていう販売方法は少なくなりました。「価格~」みたいなサイトで検索を掛ければ一発で分かります。Amazonや楽天などのECサイトでも普通に見られる現象です。
これなら、安い、高いという話が簡単に出来ます。
すっかり数も減りましたが、まだ「街の電気屋さん」が残っていたりします。見かけるたびに「良く飯が食えるな」と思いませんか?高いですよね、どう考えてもAmazonで買うよりも。でも存続できている。高いには高いなりの理由も有るし、高くても「利用する」人がいることにも理由があります。
建築設計事務所は派手な看板を出していたり、TVでCMを流していることも有りません。逆に大きなオフィスビルに入って「どうやって家賃を払っているんだろう」というレベルのところもありますが、基本的には、ひっそりと営業をしています。それでもなんとか飯を食っています。大変ですけどね。ハウスメーカーだって、法令のチェックは、しますし、環境を考慮した計画を考えてくれます。お金を掛けて企業として大勢の社員を食わせていますから、「内容」のよい「バランス」のとれた業務内容になっています。そこへ行くと個人経営の設計事務所は「才能」だけでやっている場合が圧倒的です。
街の電気屋さんとAmazonで比べられるのは「価格」だけです。僕たち建築家と住宅屋の営業との「設計料」を比べた場合に料金の差額は大きいのに得られるものは「同じ家」なんです。出来上がったものが片や「家」なのに対して、片や「車」なんてことはないのです。要するに「プロセス」にお金を払っているんです。高校生のバイトにお給料を払っているのとは訳が違いますから、当然設計料は高くつきますよ。特別な仕様やデザインをすることで高い設計料を頂いている訳ではありません。その要望を精査して必要な計画にまとめる「作業料」を適正に頂いております。
建築工事請負金額の2400万円を突き出されても我々には、どうにも出来ません。
それよりも安くしたければ「そこに」相談するべきですし、「違うもの」が欲しければ他のところに買いに行くのが普通の思考だと思います。
「どこに買いにけば良いのか」を相談する先こそが「設計事務所」だという回答になります。
URBAN GEAR 本多
http://www.urbangeardesign.com