間口4.93m,奥行１８ｍの土地

はじめまして。豊田和久建築工房と申します。

　間口が４．９３mということは民法で定められた隣地境界線と外壁の離隔距離５０cm　（５０cmは壁面からの距離です。壁芯では６０cm程度必要です。これを建物の両側で取る必要があります）を取ると壁芯の寸法で３．７３mとなります。補足ですが、隣の方が了解してくれた場合は５０cm以下でも良いですが、メンテナンスを考慮するとやはりこれくらいはあったほうが良いですね。

　壁芯で３．７３mというと畳を長手方向に２枚並べた大きさ＋αですね。普通では売れにくそうな敷地なので割安なのでしょうか？

　間口がなくても良いと割り切って設計することが出来るのであれば問題ないでしょう。狭い間口でも工法によっては耐震壁を過大にとる必要は無いので大きな窓も設置可能です。

　規模的に平屋でゆったりとはいきそうにないので２階建て以上となるでしょう。年をとった時のことなど将来を見据えて考えてみてください。

はじめまして、アーキネットデザインの市川均です。
　先ずはじめに、お父さんが否定したのは、ごく常識な意見だと思ってください。この土地は、標準的な宅地（住宅を建てる事を想定した土地の事）の形ではありません。間口が狭すぎるからです。とはいえ、近年都心部では価格を下げるために、このような宅地販売が増えている事も事実です。
　では、次にこの宅地が自分たちにとって、良いか悪いかですが、これははっきり言って一概に悪いとは言えません。場所（立地）が好きである事や価格が安い事（周辺価格に対して安いのであれば）、気に入った建物が建てられそうな事、などの条件が揃えばその土地は悪くない事になります。但し、資産価値としては、将来売却のし易さまで考慮するかどうかははっきりさせて検討した方が良いと思います。
　現在、私の事務所でも、間口の狭い住宅の事例はありますので、一度お越しいただければ、それらをご覧頂きご相談に応じさせていただきます。もちろん相談は無料です。添付した写真は中央に中庭を設けた２階リビングの実例です。