2階リビングの階段について

こんにちは。
そうですね、2階リビングの場合は注意が必要です。
通常の天井高さはいくらでしょうか？　幅はいくらでしょうか？　一般的な天井高さだったら上がると思いますが、配慮で幅を少し広げる方が良いかと思います。
因みにハウスメーカーからの間取りは、そもそもHMが提案してる間取りではないでしょうか？　責任を持ってプランニングすべきです。　他、バルコニーが無くても開口部を大きくする事はできます。　注意が必要な窓を設ける事はハウスメーカーでは厳しいかもしれません。
よく設計の方と相談して、納得のいく間取りが実現する事を願ってます！

おぎの設計室の荻野と申します。

大型の荷物を階段で搬入する際、天井に当たる可能性があるポイントとして、以下のようなケースが考えられます。

① 登り始めの階段エリアの天井端部について
この部分には、階段エリアを囲う梁が通っています。これは、上に階段がない（＝吹き抜け）の場合でも、基本的には必要な構造要素です。つまり、階段を別に設けて上部を吹き抜けにしても、当たる可能性がゼロになるわけではありません。
ただし、階段で大きな（長い）荷物を運ぶ場合は、通常ナナメに倒して運ぶことになりますので、極端に階高が低くなければ、大きな問題にならないことが多いです。

② 階段の斜め上がり部分について
これも階高との関係になります。階段スペースにある程度余裕があれば、「1→2階はゆっくり上がる」「2→3階は早めに上がる」といったように、上下階の階段どうしの距離を離すことで、空間的なゆとりを確保できます。

③ 折り返し（踊り場）部分の上部について
1坪階段の折り返し部分では、通常5〜6段で一気に1mほど上がってくるため、天井とのクリアランスが一番厳しくなるポイントです。
この点については、U字型階段にして段差を緩やかにすれば、冷蔵庫の上部が天井に当たるリスクを軽減できる可能性があります。

※搬入時の幅について
一般的な階段の幅は芯々で75〜78cm程度が多く、そこに壁付けの手すり（出幅8cm程度）がつくと、有効幅はおよそ70cm前後になります。
500Lクラスの冷蔵庫は、1辺がちょうど70cm程度になりますので、場合によっては手すりを一時的に取り外す必要が出てくるかもしれません（このあたりは施工会社さんの協力体制にもよります）。

階段幅を芯々で91cmを100cm程度まで広げられれば、平面的にも余裕が生まれ、搬入のしやすさが大きく改善されると思います。

これらのポイントは、単に家電や家具の搬入のためだけでなく、2階リビングで生活するうえで、日々の階段の昇り降りが快適かどうかという視点からも、非常に重要な検討事項になると考えています。

なお、上記については、実際には詳細な断面図を作成し、机上で当たるかどうかを検証する必要があります。ハウスメーカーさんや設計者さんには、経験則だけで「できない」と片づけず、ぜひ丁寧に検討を重ねて、より良い住まいを作っていただきたいと思います。