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8件

乾燥しすぎないお奨めの冷暖房法は?

お世話になります。
東京で木造二階建ての新築を考えているものです。

質問はタイトルのとおりです。
家族に肌の弱いもの、風邪を引きやすいものがおり、湿度管理に敏感になっています。
できれば除湿機や加湿器を使うことなく、肌あたりのやわらかい冷暖房を希望しているのですが、何がお奨めでしょうか。

もちろん設備の前に構造や風通し、断熱などが重要になると思うのですが、どのレベルのご提案でも結構ですので教えていただきたいです。
できれば、光熱費もあまりかかりすぎない、効率のよいものだと助かります。
よろしくお願いいたします。

このアドバイスは、旧HOUSECOの家づくり相談のアーカイブを移行したものであり、現行SuMiKaが提供する機能と齟齬がある場合があります。

専門家の回答

8件

2010年 8月 3日
鈴木様があらかた書いてしまわれましたがちょっと追記的に
冷暖房ですが、やはり空調でない輻射がお薦めです。ただ、設置費用がかかるのが難点ですね。床冷暖房がわりとコストが抑える事ができます。熱源はエアコンと同じヒートポンプを使うので効率が良いです。そして、断熱が大事ですね。私もセルローズファイバーをお薦めします。そして、調湿のために珪藻土や無垢板を活用します。手短ですが参考になれば幸いです。
矢印
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ユーザーの返答

2010年08月03日

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ご回答ありがとうございます。いつも他の質問でも参考にさせていただいています。
床暖房はいろいろなものがあることは知っていましたが、床冷房というものもあるのですね。温水式床暖房のシステムに、冷たい水を通すということでしょうか。冷たい空気が足元にたまると、気持ち悪くないでしょうか?
セルロースファイバーは、理想的な断熱材の一つですが、ホウ酸が多量に使われていることが気になっています。目薬にも使う安全な薬品とのことですが、毎日、何十年もその中で暮らすわけですから、どの程度影響があるものなのか、よく考えて使用したいと思います。

2010年 8月 3日
こすもすさんへ

冬場だけを考えると他の方がかかれているように輻射熱の暖房器具がベストだと思います。
一番一般的なのが床暖房です。
それでも、冬場の乾燥は季節によるものも多く、加湿器は必要かと思います。

しかし、夏場の空調機となるとあまり多くの設備がありません。
新築の場合、軒や庇を大きく出したり、調湿機能のある内装材を使ったり、風通しの良い窓の計画をする事で冷房を出来るだけ使わない空間を作る事を考えたりします。
実際、今年のような暑さはそれだけで耐えれるかどうかは解りません。それぞれ暑さに対する感覚が違いますので、それにより変わると思います。
冷房を嫌う女性は意外と快適に暮らされているケースが多いのですが、相対的に(内の事務所の場合?)暑がりの男性が多く、夫だけクーラーのかかる個室で寝ていると聞くこともあります。

全館空調の住宅を作った事が有りますが、空調機器で冷やす事自体は同じなのですが、それが個室単位か家全体なのかの違いが体感としてわかります。
家全体の温度を調整する事で、あまり涼しいと感じないのに、暑くは無い適温に保たれていました。除湿や加湿機能がついているものもありましたが、それらが無くても快適な感じでした。しかし、窓等を締め切ることが前提な為、風や自然を感じたりする生活とは程遠い物となっています。また、イニシャル、ランニング共コストがかかりますので、事前の予算計画が必要です。

新しい設備としてはドライミストがあります。
これはイベントなどでもお目にかかれますが、霧状の水を噴射して周囲の気温を下げる方法です。窓辺に設置して涼しくなった空気を風により取り込む技術があります。
クーラーの除湿による冷房とは考え方が全く違います。
しかし、現状では一般的な製品というものが少なく、これからの設備のような感じです。
現実的に実験段階という感は否めませんが、検討材料の一つとして考える事は出来ると思います。
家庭用のドライミストキットも安価で売っていますが、性能は不明です。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20080707/1016476/

どれかに頼るのではなく、複合的に考えて、夏場はクーラーを使わないでよいような住宅を基本にドライミストのようなシステムもつかえることが出来れば試してみて、クーラーは最終手段的に考えればよいのではないでしょうか?
ちなみに、個人的には冬場の冷暖房エアコンは必要無いと考えます。

林泰介
矢印
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ユーザーの返答

2010年08月03日

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ご回答ありがとうございます。いつも他のご回答も拝見しています。
今年の東京の夏は本当に暑いですね。これから温暖化でまだ暑くなることを考えると、夏対策をおろそかにできません。
全館空調、夢ですが、確かに窓を開けて開放的に暮らしたいとも思います。どちらかを選ぶしかないのですね。
ドライミストは、愛知万博で体験しました。気持ちのよい涼しさでした。家庭用があるなんて知りませんでした。貴重な情報ありがとうございます。
エアコンはお守り代わりに一台だけ設置、というのが理想ですが、そんな家ができるでしょうか。

2010年 8月 3日
こすもすさん、はじめまして。

私は気候が厳しい北海道で主に活動していますが、その中で最近注目している方式で東京でも使えるのではないかと思われるものをお知らせします。
「地中熱利用ヒートポンプ方式」が一つあげられます。

一年中を通して温度変化が少ない地中熱と気温との差を利用します。
夏季において、地中熱は気温より低いので冷房に利用できます。
冬季において、地中熱は気温より高いので暖房に利用できます。

メリットは、運転コストが低い、CO2発生量が少ない、運転(機械)音が静か、など多くあげることができます。
逆にデメリットは、設置コスト(初期費用)が高いことがあげられますが、地球環境保全対策として助成金を出している自治体もございますので、検討される価値はあると思います。

この「地中熱利用ヒートポンプ方式」は、エアコンのような吹き出し式の器具もつけられますし、窓下に熱パネルとして付けて結露対策もできますし、床暖房(床冷房)のように表に器具を出さないでも設置できますので、ライフスタイルにあった利用ができます。
「光熱費もあまりかかりすぎない、効率のよい」ものとしてお勧めできます。

一番の懸案の「乾燥しすぎない」ですが、私の生活する北海道での経験から、風が吹き出す式(エアコンなど)は湿度管理が難しく、よくのどを痛めます。
温熱パネル(冷房パネル)の輻射熱方式が一番あうのではないかと思われます。
床暖房(床冷房)式も同じ輻射熱方式の一つですが、家中均一に冷暖房できる優れものですが、高齢者の方が同居する場合、体感温度が違うので、場合によっては低温火傷に注意したり、子供と大人でも感覚は違うので部屋別に調整できるようにするなど注意する必要があると思います。

輻射熱方式で空気の流れが欲しい時は、窓やドアをあけて風を通す他、窓を閉め切ったままでも扇風機一台で十分調節できます。

ご参考になりますでしょうか。
矢印
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ユーザーの返答

2010年08月03日

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ご回答感謝いたします。北海道は温熱環境の研究は日本で先端をいっているようですね。それだけ需要があるということでしょうが、東京でそういうことに詳しい建築家さんを探そうと思うと、なかなか見つからず、苦労しています。デザインにもこだわりたいという家人がますます難しくしているわけですが。
さて、ジオパワーシステムは資料を取り寄せ、工務店にも伺いました。やはりネックはイニシャルコストです。我が家の予算では(調湿素材を外さない場合)、建築家さんを介せず直接工務店さんにお願いしないと、地熱ヒートポンプはつけられないようです。ジオパワーより安い地熱システムをご存知ですか?
床暖房にも欠点があるのですね。設置の際よく考えなければいけませんね。でも皆さま輻射熱方式は奨めていただいているので、採用を検討したいと思います。

2010年 8月 3日
はじめまして、アーキネットデザインの市川均です。
まず、はっきりと言える事は、無垢の木としっくいの家がお勧めです。
基本は床は無垢の板、壁と天井はしっくい塗りです。私のHPを見ていただければ全ての建物がその仕様です。この仕様であれば、夏はほとんどクーラー無しで過ごせます。もちろん通風の考慮した設計をしているのですが、本当に涼しいです。理由は木としっくいが湿度を下げてくれるからです。ただ、これは言葉では説明出来ないので是非、実際の家を体験してください。いつでも受け付けています。それと同時に重要な事は屋根の断熱です。私の事務所の基本は屋根は外断熱、さらに南と西向きの屋根にはさらに内断熱をプラスしています。
次に冬ですが、先ず重要なのは断熱、それも床下が重要です。私の仕様は床下空間を夏と冬で切り替えています。夏は床下の窓を開けて涼しく風を通す。冬はを窓(断熱仕様)を閉めて床下に寒風を入れないようにする。その上で予算によりますが、地熱利用の深夜電力利用蓄熱式床暖房を設けています。これは基礎の下の地中に発熱線を敷設し深夜電力で基礎を暖め冬の間一定温度に保温します。これにより1階の床板をおよそ20から22度に保ちます。すると室内の漆喰の壁、天井は18から20度程度になり、室内はほんのり温かくなります。室温は18から20度です。これは輻射暖房の一種ですが通常の床暖房との大きな違いは壁と天井も暖める事で、これを周壁温度による暖房と言います。言い換えると空気を暖めないのです。だから頭と足下の室温差がないので快適です。これも夏同様言葉では伝えられないので、冬も定期的に体験会を催しています。ちなみに11月から3月まで床暖房は付けっぱなしで、温度の微調整だけを行なうのですが、電気代は一冬で6〜8万円程度ですので、とても経済的です。
ちょっと、説明が専門的になってしまいすみませんでしたが、整理すると、夏の涼しさには機械より木と漆喰の方が有効で、冬の暖かさは、床下の断熱と出来れば輻射暖房がお勧めです。
写真は木としっくいの内観です。床暖房も入ってます。
矢印
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ユーザーの返答

2010年08月03日

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ご回答、ありがとうございます。
無垢の木と漆喰、いいですよね! 我が家も一時期、木と漆喰の家にはまり、大黒柱を切りに行くとか、漆喰に何を混ぜるとか、本気で本や雑誌を読んでおりました。
が、デザインにこだわる家人が、やはり木の分量が多すぎる、内装はもっとモダンなものがいいと申しまして、現在すっかりトーンダウンしています。
市川さまのHPを家人に見せて確認したいと思います。
さて、床下暖房はわたしも勉強を始めたばかりでわからないことが多いのですが、床下の空気を暖めるのではなく、蓄熱コンクリートそのものを電熱線で暖める方式ですね。地中を暖めるとシロアリが・・・、と聞きますが、市川さまは東京など関東の温かい地域でどのくらいこの方式の経験が(年数・軒数)おありですか? 

2010年 8月 3日
こすもすさん
ご返事ありがとうございます。

コスモスさんの暑さ、寒さに対する感覚はわかりませんが、他の方も書いているように、断熱性能を良くして、調湿機能のある自然素材などの内装材を使い、庇を出せば意外と風通しだけで過ごせる日が増えるとおもいます。
先日、1年点検で伺った家は「去年の夏は冷房は使いませんでした」と言っておられて、嬉しかった事を思い出します。
さすがに今年は使っているだろうなと考えますが、エアコンはお守り代わりという考え方はとてもよいと思います。
暑がりの方、寒がりの方、家族の中でもばらばらだと思いますので、家庭内での相談は必要ですが、回答されている皆さんの意見は住宅に関しては同じだと思います。

理想に向けて頑張ってください。

林泰介
矢印
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ユーザーの返答

2010年08月04日

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お忙しい中ご丁寧に返信いただきありがとうございます。
暑い関西で冷房を使わずにひと夏過ごせるとはすばらしいです。基本的な家の性能を充実させることの重要性がよくわかりました。
我が家もクーラーはほとんどつけずに過ごすのですが、さすがに今年は何日かつけました。家族の誰が不快な家でも困りますので、よく話し合ってみます。
ありがとうございました。

2010年 8月 4日
こすもすさん、たびたび失礼します。

「ジオパワーシステム」は空気を地中に送るシステムのようですね。

私が存じ上げている方式は、管の中には空気ではなく液体の冷媒(冷房時)を通します。地中50〜100メートル深くで熱交換する仕組みです。
施工は杭業者さんになります。杭と一体の専用の管を使いますが、それ以外のシステムは簡単です。基礎コンクリートで蓄熱したり、床下に空気を通す太い管(メンテナンス的に「?」がつきます)も必要のないシンプルなものです。
コストはケースにより様々ですが、システムに200万円程度、助成金で-100万円程度で、差引100万円程度の相場もあるようです。北海道では一般的なボイラー(熱源)と輻射熱式パネルの組み合わせと比べても、ランニングコストを考えると十分比較検討できるコストだと思いますが、いかがでしょうか。

私は東京の構造設計事務所と恊働していて行き来することもあり、東京での仕事にそれほど抵抗はございません。何か参考になることがございましたらお声をかけてくださいね。

追伸:先ほど投稿した際の写真は、輻射熱式放熱器を窓付近の床下に埋め込んだ例です。説明が不足しておりました。
矢印
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2010年08月04日

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再度のご回答ありがとうございます。
助成金がポイントですね。確かに100万円なら考えられそうです。
それにしても50~100mとはかなり掘りますね。杭だから掘るのではなく打つのかもしれませんが。
地中熱は太陽熱と違って安定しており、夏にも冬にも使えるのがいいなと思っています。家族で話し合ってみます。ありがとうございました。

2010年 8月 4日
アーキネットデザインの市川です。
2度目の回答です。
 木と漆喰の家である事とデザインとは別問題ですので、木の分量はデザインの指向性によって決めています。私もあまり木を使いすぎて野暮ったくなるのは好きではありません。参考に、2階のファミリールームの写真を送ります。この家はいわゆる大壁工法の家で柱や梁の木材は見えません。床のみが木材で後はしっくい塗です。
 それと、蓄熱式床暖房とシロアリの件ですが、地中が暖かいだけではシロアリは生息しません。餌となる木材などが湿気で腐るとシロアリが寄ってきます。そもそも冬場は乾燥していますので心配はありません。東京での実績は2006年川越元町の家からですので5年で、その後、吉祥寺の家、綱島の家、白岡の家、西川越の家、所沢の家、中野の家、北浦和の家、成城の家、と続き、9軒になります。その他薪やペレットのストーブによる輻射暖房にした家が3軒あります。
 実は今週末(8/8)吉祥寺の家の見学があります。夏の涼しさ、床暖房の暖かさ、実際に体験し建て主さんの話も聞けますので、よろしければご連絡ください。
矢印
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矢印
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ユーザーの返答

2010年08月05日

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再度のご回答ありがとうございました。
お礼を送信した後に、公の掲示板で実績までお伺いするのは失礼だったと思ったのですが、率直に答えていただき感謝しています。
今までのコメントからも分かるとおり、自然素材や温熱環境に詳しく、デザイン力にも優れ・・・・・・、とわがまま放題の施主ですが、皆様にご丁寧にサポートしていただき、少し方向性が見えてきた気がします。
週末の予定を確認してみます。ありがとうございます。

[退会した専門家]のプロフィール写真
[退会した専門家]
2010年 8月 7日
地熱利用のパッシブソーラーを開発中です。

冬でも夏でも一定した温度を送ることができるので
注目しています。

太陽熱とのあわせ技も効果的ですね。
検討中です。

鶴崎

ユーザーの返答

2010年08月09日

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ご回答ありがとうございます。
地熱にパッシブソーラーとは、エコですね。
検討してみたいと思います。ありがとうございました。

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