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4階建て以内賃貸用物件を新築

建築後のメンテナンス、ランニングコストが最も低くなる工法はなんでしょうか。用途は住居、事業用併用です

このアドバイスは、旧HOUSECOの家づくり相談のアーカイブを移行したものであり、現行SuMiKaが提供する機能と齟齬がある場合があります。

専門家の回答

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星マーク
相談者が役に立った
2012年 7月17日
佐久間と申します。

例えば、屋根のメンテナンスについて考えてみます。
4階建てですと建物の高さが10mを越え、屋根のメンテナンスに足場を掛けるとすると、とても大変になりそうです。そこで、屋根形状を陸屋根にして、屋根面をメンテナンスし易い形状にするとします。(陸屋根にすれば設備機械を置けたり、落雪の心配もなくなります。)
陸屋根の場合の防水のメーカーや仕様は様々ありますが、耐久性は防水層が露出したものかあるいは保護されるかで大きく違うと思います。太陽の紫外線や風雨にさらされ防水層は徐々に劣化していきますので、保護があるほうが露出防水に比べて長持ちします。具体的には「押えコンクリート」を防水層の上に打設する防水工法は、一般的に長寿命といえます。ただし、この場合「押えコンクリート」の荷重を構造に考慮せねばならず、イニシャルコストは上がります。

これはあくまでも建築の耐久性を検討する視点の一つですので、詳細にはどこか設計事務所に依頼しつつ、教えてもらった方が良いと思います。
矢印
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ユーザーの返答

2012年07月17日

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屋根ひとつとってもいろいろな視点での検討が必要ということがわかりました。ありがとうございました。

星マーク
相談者が役に立った
2012年 7月18日
ご質問は、建築の工法で、メンテナンスにお金が将来かからないものはどれですか?ということでしょうか?
建築の構造の違いによって発生するメンテナンス費用は、あまり差がつかないように思います。設備に限っていえば、竣工後、10年から15年で発生する設備の更新に対する対応は大切です。例えば、1階床下は有効で300以上高さを確保し、基礎内はどこにでもいけるようにルートを考えておく。各階、配管、配線のメンテナンス、更新ができるように、点検口などの配慮をしておくという様な配慮が有効です。
建築ですと、外壁、屋根材の仕上げ材の耐用年数、サッシシールの耐用年数など、、、計画案によって変わります。また立地条件によっても変わります。海に近いとか、、
つまり、人間と同じで、必ず年老いていくものですから、小まめに面倒をみていくと耐用年数は伸びていきますし、面倒をみれるように最初から対応しておくということです。建物のライフタイムで、なにがメンテナンスとして必要になるかは、だいたい決まっています。内容は、身近の設計士の方にご相談ください。
矢印
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ユーザーの返答

2012年07月18日

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回答ありがとうございました。面倒見れるように最初から対応しておくという点大変勉強になりました。
ちなみに予定の場所とより疑問点のより詳細を記載いたしますと、
・場所:23区内、JR駅徒歩3分程度で駅直結の道路に面する、商業地域
・メンテナンスコスト:給排水設備点検と更生コスト、定期的防水工事コスト、雨漏り時の原因特定これらを抑える構造、階数、材質
・ランニングコスト:使用時の光熱費を極力節減でき、結露の発生を抑える工法や材質
このような点を考慮するとたとえば、木造2階建てがよい、SRC3階建がよい、レンガ造がよいなどありましたら引き続き見解をいただきれば幸いです。
よろしくおねがいいたします。

星マーク
相談者が役に立った
2012年 7月18日
なかなか、手強い質問ですね。わかる限りでお答えします。
・場所:23区内、JR駅徒歩3分程度で駅直結の道路に面する、商業地域
東京で15年ほど設計しましたが、23区内といっても、海よりの地域では少し考慮が必要です。例えば江東区、品川区、港区、大田区、中央区などの海側の地域は厳密にいうと海風が吹くので、金属に関する塩害を受けます。これに対する対応はアルミサッシでは、皮膜の厚みや表面のクリアーの厚みを厚くしておく方がいいでしょう。鉄部の防錆、ステンレスなどの使用についても気をつける方がいいでしょう。
交通量の多い道路に面する建物の場合、排気ガスによる空中のカーボンが窓台、出っ張りに乗り雨と共に外壁を汚します。窓台の出を水がきれるように、20mm以上だしたり、汚れ対策を講じた方がいいかもしれませんね。
・メンテナンスコスト:給排水設備点検と更生コスト、定期的防水工事コスト、雨漏り時の原因特定これらを抑える構造、階数、材質
これは計画案によって違いますので考え方だけ。設備は竣工後、毎年の定期検査で浮かび上がること以外はさして問題は発生しないと思いますが、防水的には個人的には陸屋根よりも勾配屋根を設けた方が漏水の危険性は少なくなると思います。雨国日本では、基本はなるべく早く、建物から雨水を離すというのがいいのかと思います。デザイン上陸屋根の場合で歩行可能にする場合は、コンクリートで抑えるのではなく、Pcの抑え等で点検できるようにしておかないと後々、漏水箇所が特定できずに困ります。水が漏るのは異種材料のジョイント部ですので、サッシュ周りのシールの打ち方、谷樋のデティール、屋根と壁の取り合いなどは適切なディテールが必要です。
・ランニングコスト:使用時の光熱費を極力節減でき、結露の発生を抑える工法や材質
今後は太陽光発電に移行していくと思われます。安価で、効率が現状の倍ほどあるものが開発されそうです。現状効率が悪いということで実装されないのであれば、将来実装できる構造的荷重の配慮、設備の配慮をされんことをお勧めします。結露等は外断熱気密工法で対応し、窓の配置は建物内を風が吹き抜けるように敷地の検証をおこないながら計画するのがいいのかもしれませんねえ。
おそらく、メンテナンスからみる工法(構法)の比較をし、構法の決定をされようとされてるのかと思います。しかし、どの構法も、デメリット、メリットがありますが、デメリットはイロイロな工夫があって対応できるものと思います。ここではデメリットをあげておきます。
木造は白蟻の問題があります。白蟻対策として、土台を青森ヒバとするか、害のない防蟻塗装、白蟻返しなどのでティールがあるといいかもしれません。以前は木造で15年ほど、RCで60年という感覚がありましたが、今は木造であっても100年住宅を目指し、長期優良住宅を目指す動きとなっています。また木材は耐火性に少し問題があります。
鉄骨造は、耐火性と床の振動に対して一般的に問題が少しあります。
防錆の対応をしっかりする必要がありますね。
RC造は、コンクリートの収縮と中性化について問題があります。
純粋なレンガ造に関しては、積石造なので、耐震性に関して少し問題があります。
SRCは通常、ロングスパンの店舗などに向いていますが、小規模の住宅にはあまり向いていません。いずれの構法のデメリットも、それをクリアーのする方策がありますので、お近くの設計士の方に確認ください。

矢印
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ユーザーの返答

2012年07月19日

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前川先生
ご丁寧な回答ありがとうございます。大変勉強になります。私は現在SRCマンションの区分所有で賃貸しておりまして、築数十年も経つと、給排水設備の更生等多額の修繕がこんなにも必要なのかと正直驚いております。長期的に見て収入に見合う無理のない修繕計画、ランニングコストのシミュレーションし十分納得できるデータを比較検討したうえで、新たな環境で自分で1棟管理していこうと計画しております。引き続き勉強していきます。ありがとうございました。

2012年 7月19日
きーちゃんさん
そういうお話でしたか。勝手に一階に店舗、上部に自分の自宅をお考えなのかと思い返答しておりました。賃貸マンションをお考えなのですか。ご自身で運用となるとかなりの知識が必要になりますよ。
マンションにはマンションの最適な構成の仕方がありますし、最低それを押さえた上で、ご自身が不安に思われることを検討していかれたらどうでしょうか。例えば、超高層マンションがやるように、居住部分を、2重床にすると(コンクリート床+ユニット上げ床)配管のメンテナンスが、下の階に影響を及ぼすことなく可能です。15年後の盛り変えも容易ですね。水周り位置も変更可能となります。しかし、イニシャルコストはかかることになりますね。それとランニングコストの比較なんでしょうか。
こういったことがいろいろあります。ここに書ききれないくらいありますよ。
いつでもご相談にのりますから、ご必要な時にご連絡ください。
可能な限りお答えしますよ。
mae.m-d*****jp
です。

矢印
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ユーザーの返答

2012年07月19日

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前川様
ご回答ありがとうございます。
どのようなものにしようか考えているところです。
●賃貸併用住宅(自宅+他賃貸住宅)、●賃貸用木造アパート、●3,4階のマンション(1階事業用、2階以上は賃貸住宅)・・・
4階建て以内でご相談させていただいたのは、「直圧給水」が可能な範囲では、と素人ながら考えたためです。(現在私の区分所有マンションは貯水槽式でポンプや水槽の管理の結構コストがかかっていますから。)
維持修繕コストとともに、通常の法定設備点検のことも考え、数戸所有で堅実な経営ができたら、と思っています。

2012年 7月20日
なるほど、いろいろお考えですね。
今は、直結でもブースターポンプというものをかませて、10階、11階レベルまで水道をもっていくことができます。ブースターポンプも屋外階段の下に置けるくらいで大きいものではありません。よって、水道によって戸数や階数を決めない方がいいのかもしれません。敷地の法的条件や投資可能金額、運用可能戸数などで計画をまとめるのがいいのかもしれません。

例えば、木造の場合、
http://www.jawic.or.jp/database/riyouhou/mnl01-9.php
商業地域の場合、防火地域であることが多いのでその場合はなかなか建たないですね。準防火ですと可能性はありそうですが、4階は難しいですね。
なんて規制がかかりますよ。

ご自身で考えるよりもプロに相談された方がいい場合があります。
矢印
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ユーザーの返答

2012年07月20日

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ありがとうございました。プロの方に相談しつつ、勉強を積み重ねていきます!!
何度もご指導いただきまして、御礼申し上げます。

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