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2階リビングについて

新築予定で土地と隣家の形状から2階にLDKを配置しようと計画しています。

しかし、今年のような猛暑を体験してしまうと、暑さに耐えられるか心配です。
さらにその上にロフトも計画しており、屋根裏の熱も室内に影響するのではないか・・・と。

今のところ、高気密高断熱等の施工も考えておりませんが(予算の都合上今後も無いと思います)2階をLDKにする場合の、暑さ対策があったら教えてください。

このアドバイスは、旧HOUSECOの家づくり相談のアーカイブを移行したものであり、現行SuMiKaが提供する機能と齟齬がある場合があります。

専門家の回答

5件

2007年 8月30日
まず、敷地をよく観察して、夏場に風が主にどの方向からどちらへ吹いているのか把握する事がたいせつです。それが分かれば、風が建物内部を通り抜けられるように、建物を配置するのがプランニングの基本となります。次に重要なのは、建物内部において空気の淀みを発生させないことです。そのためには、ロフトも含めて屋内を一つの空間として捉え、細かく間仕切らないようにすることが大切です。こうすることで、建物内部全体に空気の対流が起こり、どの位置でも室温が均等となります。比較的、温度が低い床下の空気を取り込めば、さらに室温が下がり、エアコンや断熱材は、補助的なものという位置づけになります。幸い現行の建築基準では、シックハウス対策として24時間機械換気設備の設置が義務づけられていますが、それを上手く設計に取り入れれば、建物内部に理想的な気流を保つ事ができます。
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ユーザーの返答

2007年08月30日

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蔦村賢一郎 様

ご回答ありがとうございます。

なるべく間仕切りを作らず、一体化した空間にしていこうとは思っていましたが、通風にもすごく重要な役割を果たすということがわかりました。

風邪の流れや換気設備の利用の仕方で工夫できそうなのですね。
今後の計画にうまく取り入れていきたいと思います。

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2007年 8月30日
回答1/2
はじめまして。
暖かい空気は軽いので上に溜まりやすいことから、2階リビングは暑くなりやすい
傾向にあると思いますが、反面、高い位置のほうが風の流れが速いことから、
窓の位置を上手に配置すれば、1階よりも風の通り抜けが良くなると言えます。
画一的に窓の位置や大きさを決めるのではなく、入念な計画が必要です。

断熱工事も重要ですし、内断熱でしたら断熱材のグレードを上げてもそれほど
コストに影響はありません。私が主に設計しているのは千葉県ですが、壁の
断熱材はグラスウールの16kg品、屋根(2階・ロフトの天井)の断熱材を
24kg品のものを使用することが多いです。費用があればセルロースなど
を充填する方法が効果的だと思います。
そして、屋根(小屋裏)の換気が大切だと思います。
軒先から給気して、棟(屋根の天辺)から棟換気で排気するようにしたら
天井面の温度が下がり、ある程度の効果があると思います。

しかし、ロフトは窓を付けたり、北面の天窓で風を風を抜く計画をしても(もちろん
断熱も配慮しても)暑いです。夏場もロフトで寝る計画であれば、ロフトにエアコンを
つけ、それに頼らざるを得ないのが私の現状です。

窓開けで涼をとる計画の場合は、風通しと日射遮蔽が重要ですから、
風通しについては上記の通りで、日射遮蔽は軒を深くすることと、
簾やヨシズを利用すると良いと思います。

どうしても暑い日は、エアコンに頼らざるを得ません。
その場合は窓を閉めるわけですから、窓の性能がある程度影響します。
ペアガラスにしておくことをお勧めします(ま、いまはペアガラスが一般的ですが)。
でも、壁の断熱材に比べたらペアガラスなんて断熱性能は相当低いわけですから、
ペアガラスを過信しない方が良いです。あくまでも深い軒が影をつくったうえでの
話です。
(つづきます)
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2007年 8月30日
回答2/2(さきほどのつづき)
また、ベランダやバルコニーの床はモルタルやコンクリートをそのまま露出
するのは避け、スノコ板の仕上にするなどして、照り返しを少なくする工夫も
有効です。そして、その手摺壁もスノコ状にするなどして風通しを良くしておくこと
も大切です。バルコニーなどにエアコンの室外機をおくと暑くなりますので
おかないようにしたほうがいいです。

室内の仕上げを調湿作用のあるものにしておくことも室内気候をコントロール
する上では効果的だと思います。紙や土など。紙のほうが比較的安いです。

自然の原理を使う方法は、なかなか数値でその性能を表すことは難しいですが、
そもそも心地よさは数値で表せるような単純なものではありませんので、
広告的にはなりません。しかし、人工的でない心地よさがあるものだと考えています。

なんか、まとまりませんが、以上です。失礼します。

ユーザーの返答

2007年08月30日

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のぐち 様

ご回答ありがとうございます。

とても詳しく回答いただき感謝します。
どのような材料をどのような方法で使用すると良いか、という話がとても参考になりました。

工夫次第で、自分が心配していることも解決できそうな気がします。

ありがとうございました。

2007年 9月 1日
屋根からの熱は輻射の問題です。断熱ではなく、遮熱を研究してみてください。リフレクティックスという製品があります。説明会で体験しましたが「目から鱗」とはこのこと。この製品で包んだ箱を電気ストーブから50センチくらいの場所におき、説明がある間(30分以上)、あてていました。もう片方の箱は断熱材でつくった箱でしたが、内部の温度に大きな開きがありました。僕自身、輻射には興味があるため、いつも持ち歩いている放射温度計ではかったところ、ストーブの当っている面で20数度しかありません。実際に触ると断熱材のほうは熱くて手で触れることができないのに、リフレクティックスは手で触れるのです。熱線をほぼ、反射してしまっている証拠です。室内の温度は室内に跳ね返し、外部の温度は外部に跳ね返す。きちんとした遮熱ができれば、これこそが断熱です。通常の断熱材は熱が伝わるのは遅いのですが熱を持ちます。熱を持てば放射が始まる。この放射による輻射が住み心地に影響します。そもそも、太陽の熱でどうやって地球が暖まるのか。真空の宇宙空間では熱は伝わりません。この熱は輻射によるものなんですね。だからこそ、熱線を遮ることが一番の早道。
製品を名指しでお勧めするとなにやら怪しいと思われるかもしれませんが、実際に体験したからこその意見です。僕も実際に使用したいのですが、いま、打放し仕上のコンクリート住宅が多く、全面には使用しておりません。たた、屋根からの輻射を防ぐために天井に使用したことがあります。今年の夏の天井温度を測っていないので、使用した感想を述べることができないのが残念ですが、きっと効果がでているのではないかとおもいます。
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ユーザーの返答

2007年09月02日

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miura 様

ご回答ありがとうございました。

「リフレクティックス」、検索でいろいろ見てみました。
本当に目から鱗ですね。

担当の建築家の先生とも相談しつつ、こういった素材の取り入れも検討したいです。

miuraさん施工の天井温度を今年の夏の暑さの中での効果がどのようにあったか、ぜひとも知りたいところです。

2007年 9月 5日
回答をみていただきありがとうございます。
効果はあったようです。しかし、条件が違いすぎますので、やはり、ご自分で体験し自分で選ぶことが大切です。

どちらに住んでいらっしゃるのかわかりませんが、格安航空券などもある時代。ぜひ、設計者と一緒に体験されたほうがいいと思います。あの会社に問い合わせれば、施工したものか施工中のものか見せていただけるのではないかと思います。住宅づくりは何十年と支払い続ける買い物です。ここで数日の時間と数万円の出費を渋っては後悔することになりかねません。また、設計者といえど、いろいろ、体験しているわけではありませんし、また、体験することは不可能なのです。設計者にできることは、データと経験をもとにしたある程度の予測程度です。はじめての材料の場合、設計者と充分に話し合い、設計者任せにせず、ご自分の納得するものを選ぶべきだと思っております。

あの材料で注意すべきは気密が良すぎることだろうと思います。換気には充分気をつけたほうがよさそうです。施工では、遮熱材への熱伝導を遮ること。反射材はアルミなので熱伝導がいいのです。とはいえ、とても薄い膜なので蓄熱はあまりないと思いますが・・・。参考にしていただければ幸いです。
矢印
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