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家づくり相談

NSSF工法を用いた4階建てマンションを開発した際の出口について

NSSF工法を用いた4階建てマンションの検討を23区にて検討しています。

最大の懸念点としてはNSSF工法は物理的耐用年数75-90年(劣化対策等級3)を有しているものの、法定耐用年数としては19年程度になるため10年程度築年数が経過した際に、出口が作りづらくなることを最大の懸念として考えています。

当然RCに比べて建設費は抑えられるため、用地からの取得であっても6%以上の利回りは期待できそうなのですが、今後の出口や多棟買いすることも含めて考えた際に、それが最善の答えなのかがわからず皆様のご知見を是非ご教示いただけますと幸いです。

未来の抽象的なご質問ですので皆様が、想定される未来の銀行評価のイメージを述べていただけると嬉しいです。

専門家の回答

2件

2025年 5月13日
tetomon様
初めまして、豊島区に事務所のある照井信三建築研究所の照井と申します。

建物の法定耐用年数を延ばして出口を有利にしたいと言うご相談ですね。
19年では、次に買う方が融資を引くときに不利ですね。
方法としては、nssf工法の柱などの鉄骨の肉厚を4ミリ以上にして貰えば重鉄扱いになり
34年の法定耐用年数が取れます。
工法としてそれができなければ、工法自体を変えるしかないと思います。
Kフレーム工法など、4階でもそれが出来るので候補に入れてもいいと思います。
普通の重量鉄骨だと、工事費がRCに近くなってしまいますので、、、
kフレームなどは、たくさん手掛けておりますのでどうぞご相談ください。




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2025年 5月13日
おぎの設計室の荻野と申します。

投資や銀行評価については、tetomonさんのほうがずっとお詳しいかと思いますので、私は建築士としての視点でお答えします。

まず、法定耐用年数(19年)と物理的耐用年数(75〜90年)は、現状ではどうしても別物として捉える必要があります。いくら物理的に長持ちする建物でも、法定耐用年数が短ければ、銀行評価や融資の面で不利になる場面は避けられません。

また、「劣化対策等級3」についても、もちろん意味はありますが、これはあくまで建物性能の一部を合理的にラベリングした指標にすぎません。実際には、どんな建物でも定期的なメンテナンスは必要で、等級が高いからといってランニングコストが大きく変わるとは考えにくい、というのが正直なところです。
このような性能表示は、純粋な性能向上や税制・補助金といった政策面での優遇が主なメリットであり、「出口戦略」での資産価値向上という観点では、影響は限定的にとどまるのではないかと感じています。

NSSF工法を選択する場合は、やはり「イニシャルコストを抑えられる」という点を軸に戦略を組み立てるのが現実的かと思います。そのうえで、建築士の立場から申し上げるならば、間取りの可変性や設備更新のしやすさなど、「柔軟に使い続けられる建物」として設計しておくことで、10年後・20年後の出口選択肢を広げることができるのではないかと考えています。
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