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オンドル式?冷暖房について

皆様 はじめまして。

最近、住宅に興味を持ち始め色々と雑誌やら、本を調べています。

手塚貴晴+由比 さんという建築家が採用されている、
オンドル式?冷暖房(床下に業務用のクーラーを入れる方式。)について
興味をもったのですが、この空調システムは、一般的なのでしょうか?
※空調が隠れる。体によさそう。だなーと思いました。

また、他の建築家さん・工務店にお願いした場合
同じ様な空調システムは、施工可能なのでしょうか?

的はずれな質問でしたら、スミマセン。

よろしくお願い致します。

このアドバイスは、旧HOUSECOの家づくり相談のアーカイブを移行したものであり、現行SuMiKaが提供する機能と齟齬がある場合があります。

専門家の回答

7件

2008年 3月18日
noguさん
こんにちは、

オンドル式冷暖房は一般的な工法では有りませんが、
仕組みを上手く使えば快適だと思います
注意したい点としては、
夏期、室内機への、内気の取り入れ方や配管方法とスペースの確保、
冬季は1階の床下へ温風を吹き出し、1階の床に吹き出し口を設ければ良いと思いますが、
夏期用には、冷気を上階まで運ぶ工夫とスペースが必要です
冬季は床下がかなり暖かくなりますので、
シロアリや虫が生息するのに都合の良い環境となりますが、
床下を含めた室内の空気が循環しています、
薬剤に頼った防蟻対策は出来ませんので、
断熱材の設置の仕方も含めた検討が必要です、又
基礎コンクリートの急激な乾燥についても工夫が必要です。

注意すべき点を考慮して計画すれば快適な仕組みになると思いますが、
一般的な工法では有りませんので、
空調や温熱に詳しい設計者と一緒に計画して進めていくのがよいと思います。
矢印
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ユーザーの返答

2008年03月18日

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ピコさま お返事有り難うございました。

やはり少し特別?な工法の様ですね。

コストもかかりそうですが、やってみたい!と思わせるシステムではあります。

今まで、冷暖房機に慣れてはいますが、歳をおう毎に苦手になりつつあります。
※特に暖房の風邪が苦手です。

2008年 3月18日
はじめまして

一般的かと問われると一般的ではないというのが一般的かと思います。
設備の設置コストや、そのシステムに対応した仕組みの建物になっていなければならないなど特殊な仕様となってしまうため、数としては少ないです。ただし床下の空間を何らかの熱源によって暖房を行う方式は、一部の専門家の間ではかなり認知されていますから、実現性という面では問題ないかと思います。

かくいう私もそれを見越したもの1件と修業時代に1件の計2件ほどの経験があります。またOMソーラーに興味や関係のある設計者や工務店さんであればご存じかと思いますので、そのような方をあたってみるという方法もあります。

設備関係から住宅や建築に対して理解を深めていくことはとてもよいことだと思いますので、これからも検討を続けてみてはいかがでしょうか。より深い理解がより良い住まいづくりにつながっていると思います。
矢印
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ユーザーの返答

2008年03月18日

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野村(聡)さま お返事有り難うございます。

コストが掛っても、是非導入してみたいと思わせる物があります。

デザイン一辺倒ではなく、設備関連に明るい先生にお願いするのが、
得策の様ですね。

アドバイス有り難うございました。

2008年 3月18日
noguさん、はじめまして。
一般的なものとして近づける考え方としては、床置きのエアコンを上手に使ってみる方法もあります。空気を暖めたり冷やしたりするための熱源としては冷暖房機としてのエアコンが一番身近かと思います。その空気の熱をオンドル式に使うために、床下にコンクリートなどの
熱容量の大きい(熱や冷気をためておく)蓄熱の部分がいることと、
床下からその熱や冷たさを逃がさない、漏らさないようにする断熱、気密が必要となります。
そのうえで、床下とその上の床面を同時に暖めるのに必要な能力を持った冷暖房機をえらんで
適所に設置するのがよいでしょう。そこで考えなければならないことは、なんとかと煙は高いところに昇りたがるように、暖めた空気は上に昇っていくので、その空気をまた下の床面に戻す循環
換気のシステムがいります。なるたけ、機械に頼らないことが前提ですね。
我が家のOMソーラーについてはブログにあげておきました。よかったらどうぞ。
http://www.2063sekkei.com
おすすめの本 「空気・熱の動きをデザインする」 奥村昭雄著 彰国社刊
オンドル式冷暖房とは、よいところに目をつけられました。楽しいデザインを!
矢印
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ユーザーの返答

2008年03月18日

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ちょろりんさん。 お返事有り難うございました。

貴重なアドバイス有り難うございました!!

2008年 3月19日
(前回の投稿でなぜか投稿者名がUPされていなかったので、あらためて。
小長谷亘/小長谷亘建築設計事務所 です。)

はじめまして。

以前勤めていた事務所でオンドル式空調を設計したことがあります。
といいますか、まさにその手塚貴晴+由比の事務所です。(笑)
もとは韓国の伝統的な暖房形式を、現代の空調技術にあてはめていったもので、
設備事務所と相談しながら開発していったやや実験的な初期段階から、
様々なバージョンアップを経ていく現場に居合わせておりました。

使う機材は一般的な機材で、基本構造も単純なのですが、
通常の空調に比べて設計・施工上、気にかけなければならない点が多く、
はじめての方(特に工務店の方)が扱うのには注意が必要です。
(実際最初のころはかなり苦労しました。)
一概に同じシステムを組み込めばいいのではなく、
それぞれの物件や住まい方にうまく適応させなければならないため、少々コツが必要です。
と言いましても、この空調方式を採用するからといって、
建物のカタチが限定されるわけでもないので、お気楽にお考え下さい。


オンドル式は、なかなかよい空調環境が得られるのでとてもお薦めです。
正直、通常の簡易な空調設備に比べて少々コストはかかりますが。
リビングダイニングなどの広い空間で使用すると、より効果が発揮されます。

独立後、最初に設計した住宅(『牛久の住宅』)でも組み込みました。
暖房時は勿論ですが、冷房も同じ方式を採用しております。
ただ、床下に冷気がたまると不快感があるため、
夏は風の流れを切り替えて床を冷やさない工夫をしております。
部屋への吹出しは大きな窓面付近にしているので、
冬場の窓際からスーとおりてくる冷気(コールドドラフト)を抑えられるようにしました。
地味な工夫ですが、かなり効きます。
ガラス面の多い住宅ですが、かなり快適に過ごして頂いているようです。
矢印
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ユーザーの返答

2008年03月19日

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小長谷さま はじめまして。

お返事有り難うございました。
なんと、手塚さんのお弟子さんとは!

手塚さんの建築には、確固たるスタイルがあるように感じます。
自分のスタイルを持ちつつ、グレードアップしていく作風に魅力を感じています。

実は、僕もデザイン関連(グラフィック)の仕事をしていて、
やはり凄いなと思う人は、自分のスタイルというか作風が出ていて、
理屈だけではなく、引きつけられるものがあります。

またご縁がありましたら、ご相談させていただくかもしれません。

2008年 3月20日
nogu様

ご質問に気づかず、お返事遅くなりました。

・イニシャルコストについて
機器の金額だけでなく、床下に空気の流れる空間を設けたり、吹出し口・吸込み口・補助ダクトを設けたりと造作的な工事費が発生します。この部分は計画案によって方式が変わるため、金額が一概に申し上げにくいところです。空調機器としては通常の壁掛けエアコンが最も安いのですが、それですと風圧が足りないため、やはりオフィスビルの天井内に入っているような業務用のエアコンとなり、その分も割高となります。
実例に基づき具体的な金額を上げたほうがすっきりされると思いますので、ここで書きたいところですが、少しお施主様の個人情報的なものにもなってきてしまい公開することが躊躇われため、差し支えなければメール(アドレスはプロフィールに記載しております)にてご連絡いただけると幸いです。

・ランニングコストについて
業務用エアコンの場合、電圧が変わるため通常の電灯電気契約とは別に、空調については動力電気契約が必要となります。その分余分に基本料金がかかってきますが、使用料金は単価が安くなるため電灯電気契約よりもだいぶ下がります。基本料+使用料の合算でみて、どちらがお得かは、これまた計画次第ですので算定が難しいところです。上記のように実例に基づきある程度のコストをお教えできると思います。
もっともこのあたりは、冷温湿環境をすべて機械空調に頼った状態で考えがちですが、
自然の風・光を上手に取り込むことで、大幅にコストの軽減を見込めますし、そちらの方が単純に気持ちいい空間になります。

(つづきます)
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2008年 3月20日
(つづきです)

・交通費について
以前、広島や福岡、佐賀の物件を扱ったことがありますが、遠方の場合は基本的には実費請求でお願いするケースが多いです。上限を決めるケースもあるようですが、結果設計者の脚が遠のくことによって工事監理に支障をきたすこともなくはないと思うので、少し慎重さが必要です。
といいましても、新幹線グリーン席ではないとという設計者はいない(はず)と思いますし、複数人の場合は車を利用したりとするはずです。今はメールもありますし、ある程度打合せをコンパクトにすることもできると思います。
初めに設計者とおおよその打合せ・現場チェック回数、必要に寄よっては宿泊回数をある程度決めておけば、トラブルは少ないものと思われます。交通費込の設計料としたとしても、間違いなく設計事務所はその分を加算した上で設計料を算定するはずなので、透明性という意味でも上記方法をお薦めします。

グラフィックのお仕事をされているとのことで、我々と感覚を共有できる部分が多いかと思いますが、理屈を抜きにしても直感的にいい建築というのが存在します。でも不思議とそういう建築は理にもかなっており、初めて体験する空間であるのに身体がしっくり馴染むことが多いです。
作風もある程度必要かと思いますが、常にそれを目指していくことが大事かと思っております。

長くなりました。
よろしくお願い致します。
矢印
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2008年 3月27日
noguさんこんにちは

遅いレスポンスで申し訳ありません。
既に沢山の方が回答されていますが、好きな話題なので投稿させていただきます。

オンドル式床暖房の事を、我々は空気式床暖房と呼んでいます。
私はこれが、住宅にはベストな暖房システムだと思います。
これには、以下のような特徴があります。

(1)輻射熱式暖房が基本なので、空気を暖める通常の方式に比べて気温が低くても同じような快適さがある。 少し省エネ!

(2)気流がもたらす不快感がない。 快適 !

(3)床暖房の一種なので、室内の気温が均一になり、天井が高い部屋でもあまり不経済にならない。

(4)床暖房としては立ち上がりが早い。
床暖房に使った後の熱源空気(まだ温かい)を室内に還流させることができるので、温水式の床暖房に比べて速効性がある。
通常はこの空気を(小長谷さんが言うように)窓際(専門用語ではぺりメータと言う)などから噴出させて、建物全体の省エネ性能や快適性の向上に役立てます。

(5)パッシブソーラーとの組み合わせがやりやすい。
(ちょろりんさんが言うように)空気を循環させるシステムや、排気のシステムと組み合わせる事で、省エネ建築ができます。
正しく計画すれば省エネ率40%程度の高性能が可能 !。

? 外断熱と組み合わせて、省エネセントラル冷暖房が可能。
ある建設会社の研究所では、実際に建物を作って稼働実験を行いましたが、1部屋用のエアコン1台で、100?程度の住宅の完全セントラル冷暖房ができると言う結果が出ています。
この建物では、玄関の下駄箱の下にエアコンを置いて、十数センチの床下スペースを風洞に使って、巾木から空気を吹き出しています。

冷房も同じシステムを兼用するかどうかは、好みが分かれる場合があります。
通常のエアコンとの組み合わせでいろいろな可能性が広がりますが、この辺は設備設計者の腕の見せ所です。

良い事づくめの空気式床暖房ですが、大きな問題が2つあります。
それは、住宅用に使える適切な機器がないこと と 先進的な住宅設計に対応できる設備設計者が少ないことです。
特定の設備設計者のための専用モデルのような形で、一部のメーカーが対応しているようですが、機種が少ないのでなかなかドンピシャと言う訳にいきません。
理屈は良いが、現実にはそれを実現できる機器が少ない。理屈がトータルに分かっている技術者も少ないと言う状況の中で、いろいろ工夫しながら創ることになります。
手間暇かかりますが、楽しい空間が作れる可能性が広がりますし、快適性も増して、得られるものは大きいと思います。

ぜひ頑張ってください。
矢印
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ユーザーの返答

2008年03月27日

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白江さま

お返事有り難うございました。

詳細にご説明頂き、有り難うございます。

"住宅にはベストな暖房システムだと思います。" という言葉に感銘を受けました。

普及することによって、コスト等が下がれば良いのですが。

将来的に、是非採用したいという想いが、強くなりました。

有り難うございました。

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