なんか不思議な感じですね...
ちょっと整理しますと、地盤が「軟弱」だから地盤改良をしますよね。
軟弱っていうのは建築しようとする建物を支えるだけの力が地面に
無いってことですね。分かりやすくいうと長い間、そこに建っている内に
建物が「傾く」などの問題が生ずる、もうひとつは地震等で一瞬にして、
建物が「傾く」というような問題が起きるであろうと予想される土地と
いうことです。
弱い地盤は、そもそも土を構成している「粒子」が細かいということです。
そこに地下水などの脈があれば、それは相当に弱い地面になります。
建築士の間では沖積層(ちゅうせきそう)と呼ばれる長い間に川の流れに
よって堆積した地層を軟弱地面だと捉えています。泥やシルトとよばれる
小さな粒子、含水率も高い。空隙が広い地層です。
そこは即時沈下よりも、有名になった「液状化」の問題の方が大きいですね。
地震が来たら隙間の形が変わって、建物を水平に支えられなくなります。
これは「転圧」では解決できません。
一般的な住宅であれば、その重さが影響するのは地下2mくらいまでと
言われています。そこでその辺りまでの地質の調査を行います。
サウンディング調査やボーリング調査です。
玉砂利は隙間が多く空きますね。液状化の心配があります。
スウェーデン式の調査の場合に出てくる「地耐力~ニュートン」ってのが
食わせ物です。これは地面を叩いたり、ドリルを回転させて「どのくらい」
苦労して穴を開けたかというものを計算で数値化したものです。
この数字だけでは液状化については判断できません。
実を言うとベストな地盤改良なんて無いってのが本音です。
表層で改良を行っても下にプレートがあれば建物は倒れてしまいます。
おっしゃる山間部うんぬんは関係なく、気になるのは「造成地」だと
いうことです。造成が「切土」ならまだしも「盛り土」であれば、
もうやばいってことです。ちゃんとした造成ならば良いのですが...
切土でも腐葉土が多いとか、岩盤も洪積層でもないのなら、地盤が良い
なんてのは全く根拠がありません。
そこで最も軟弱な場合には表層改良は諦めて「杭」を打ち込みます。
普通は。
支持層と呼ばれる硬い地盤まで杭を打ち込んだり、コンクリートの
柱を作って建物を支えます。当然この工法が最も費用が掛かります。
だから不思議と言ったのです。
「掘って閉め固める」程度が最も安価な方法です。
相当に地盤が良好ならば、この方法が一般的です。ラッキー!!って
ことになりますね。
さてとです。
私の浅い知識なので、他の方のお知恵で、より正確な情報が提供される
かもしれませんが、一般的には北海道では地層に多く「腐葉土」や「泥炭」も
含まれています。また凍結もしますから、場所打ちコンクリートの柱を使う
柱状改良は避けられていると思います。パイルという既製の杭を打ち込む方法が
多いのでは無いでしょうか。
杭の考え方は大きく分けて2種類あって、ひとつは先ほども言った支持層まで
杭を打って支える。もうひとつは杭の周りに働く力で地面に杭をとどめる方法。
つまり支持層までは杭を打たないのです。
いずれも地盤改良の話ではなくて「基礎」となりますが、考え方は同じです。
現在では地盤調査のデータを精査してくれる会社も出てきました。
データを見るだけなら無料です。その会社の判断で地盤改良を行わなくても
大丈夫となる場合も有ります。私など調査結果に度々首をひねるので、
大変に有り難いものが出来たと思っています。検索してみてください!
URBAN GEAR / アーバンギア 本多 信章
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