はじめまして
中川龍吾建築設計事務所の中川と申します。
図面を拝見させて頂きました。
壁は吹付断熱材とグラスウールの2重、床は通常の床下断熱材がシングル、天井もグラスウールが1層敷かれたものですが、およそ防音室とは呼べないものと思います。
(高音域に限定した簡易防音であれば有りかもしれませんが)
木造で防音室をつくるのはその性能に限界がありますが、それにしても簡易過ぎると思います。
お話によると電子ドラムを置かれるとの事。
遮音が最も難しいのは経験上も和太鼓類や重低音ですが、電子ドラムもおそらくこれに近い難しさのあるものと考えられます。
吸音材を厚くすること位ではおよそ遮音性能を確保することはできないものです。
といいますのは、基本的に高音域は空気層を中間に設けた複数の吸音材で音を防ぐ必要があり、重低音(振動)はコンクリートや鉛板等の重量物で遮音する必要があります。
そのような点では、図面では空気層の中間層に設けた面がないと同時に、重量のある壁面や天井が設けられていないようです。
また、床に関しても他の面と絶縁して振動を伝えないようにしたり、空気層を設けた2重の吸音方法を設けるべきです。
(床下を通じて他室への音漏れを防ぐ)
スタジオなどではコンクリートの箱の中に、床から浮かした重量のある箱をもう一つ造るような形での防音室とします。
もちろん木造でそのような手法は適用できませんし、そこまでの遮音性能は求めないでしょうが、提示された方法は抜本的に見直さなければ防音室と呼べる形にはならないと考えます。
以上、ご参考になりましたら幸いです。
まず壁に