地盤補強について

まずは設計者に理由をお尋ねください。
設計者は地盤調査の結果を基に適切な地盤補強の工法を選んでいるはずです。あっちが良いとかこっちが良いなどと気軽に発言することはできません。
もし金額や進め方に不信感をお持ちならばそれが増幅する前によく話し合われたほうが良いでしょう。
住まいづくりは、施主、設計、施工の三者のベクトルが同じ方向に真っ直ぐ向いていることが重要です。
一般的には、柱状改良と鋼管杭は全く種類の違う工法ですので混同なさらないように。

地盤補強について
マーティンさん、岡﨑善久建築設計事務所の岡﨑善久です。
本来ボーリングデータを見ながら検討すると正しい解答ができます。
住宅における地盤改良工法は（１）表層改良（２）柱状改良（３）鋼管杭があります。

（１）表層改良：今回の地盤では採用できない
（２）柱状改良：地震時における構造的な問題点が処理できない。（支持層が短い場合可能である）
（３）鋼管杭：地震時おける構造的な問題点が処理できる。（曲げの処理が可能である）

構造家天野悦治氏相談して見ました。マーティンさんのコメントをしている１０メートルの支持層であると工法は鋼管杭が考えれます。

例えば現在設計している住宅でタイガーパイル工法を採用して５ｍ×１７本で７０万円の費用をかかっているそうです。
今回のマーティンさんの計画であれば建築面積８坪で延床面積１７坪でしたら６～８本必要だろうと考えられます。構造家の天野悦治が言われる概算費用は５０万～７０万円程どのコストが考えられます。
マーティンさん。ボーリングデータを添付していただければ検討して見ましょう。

地盤が弱いということですが、80万円が高いということであればいくつか他の工法もご存知のようなので比較されてはどうでしょうか。もちろん、金額だけではなく、施工方法や大臣認定仕様なのか否か等、比較して見えることが多々あると思います。
　小口径鋼管杭（管径が100～200φ程度）は、各会社ごとに独自で試験を行い、製品の認定取得をしています。その結果、殆ど同じものなのに工法名が違います。
　お勧めはしませんが非認定品の杭ですと安くなります。しかし今回のような杭がないと建物が沈下するようなケースでは役所の審査でNGです。
　数万円でも節約したいのでしたら、建物本体工事と兼用できる建材や設備はこちらで手配、準備できないかなど設計事務所や工務店さんと詳細に見積内容を見直してはどうでしょうか。多めに見積もっていることも多く、具体的に施工の段取りを打合せすると、意外と「そこまで費用はかからないね」という話になるかもしれません。