基礎断熱での在来浴室

大阪の建築事務所です。
ネコ脚バスタブのようなイメージでしょうか？
浴槽の下部が掃除できるのか？疑問ですが、
お手入れしやすい方が長い目でみて良いと思います。換気、乾燥だけでなく清掃も重要です。
しっかり換気乾燥清掃しなければカビは必ず生えます。また浴室に生えて問題ないカビは無いと思います。よくご検討下さい。

おぎの設計室の荻野と申します。

浴槽下には湯垢や皮脂、髪の毛、カビなどがどうしても付着・発生しますが、これは排水管と同様、「見えない部分」としてある程度許容されてきたのが実情です。

洗い場の排水口には封水トラップが設けられており、臭気は上がってきません。一方、浴槽の排水口には基本的にトラップがなく、栓によって臭気を防ぐ構造となっています。そのため、浴槽の水を抜いた後に臭いが気になる場合は、栓を閉めておくことが唯一の有効な対策です。

ユニットバスも基本的な考え方は同じですが、防水の仕組みが異なります。洗い場の床が防水層となり、浴槽の排水は一度防水パンに流れた後、間接的に洗い場の排水トラップへと導かれる構造です。この点は在来浴室でも同様です。

そのためユニットバスでも浴槽下にカビ汚れは発生しますが、排水が下全体に広がらない構造のため、在来浴室ほどではありません。ユニットバスは側面のパネルを外して浴槽下を掃除できますが、実際には手入れが行き届いていない例も多く見られます。

「カビても問題ないのか？」という問いには一概に答えられませんが、かつてのトラップなし洗濯機排水と同様、気になる方にとっては十分に問題と感じられるかもしれません。現在ではユニットバスが主流となり、洗濯排水にもトラップ付きが一般的です。

臭気やカビが気になる方には、ユニットバスを選び、側面パネルを外して定期的に清掃することをおすすめします。

在来浴室は掃除の手間や冬場の寒さ（床暖房で対応可能）などの課題はありますが、空間の広さやデザインの自由度といった、ユニットバスにはない魅力があります。

私自身もユニットバスを使っており、設計の際にも基本的にはユニットバスをご提案しています。ただし、広さや予算に余裕のある個人住宅や別荘などでは、在来浴室をご提案することもあります。

アンドウ設計事務所の安藤と申します。
私共も今まで在来の浴室の実績は数件あります。仰るような方法が従来から多く行われてきた方法ですが、考え方を少し変えて排水方法で解決すると思います。浴槽排水口から短い配管を出し、外への排水管をひと廻り大きい配管でその中へラップさせ防水層へ排水が漏れないようにすれば防水層へ水は無くなり浴槽を支える架台としての役割を持ったコンクリート板があればいいことになります。ラップさせた部分に配管用の防臭ゴムを装着すれば完全とまではいかないにしても浴槽下の空間に湿気が漏れにくくなります。ただし排水管の施工に正確性が求められますので、設備施工者次第のところはありますね。またその排水管はなるべく短く直接近くの外部へ出しトラップ桝を設け臭いを防ぐのと同時にそこで髪の毛などの掃除ができるようにしておくのがいいですね。
欲を言えば浴室廻りはコンクリートの高基礎にし、浴槽下の空間が点検できるように壁点検口が設置できれば、配置によって追い炊き金物部分の点検もでき、将来的にも安心できると思います。