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海風に強い壁紙や屋根材は?

海が見える家を建てる場合、やはり塩害が気になります。
海風に長い間吹かれても見た目を損なうことのない壁紙や屋根材はありますか?
逆に、色あせることで味が出るような素材ってあるんでしょうか?

このアドバイスは、旧HOUSECOの家づくり相談のアーカイブを移行したものであり、現行SuMiKaが提供する機能と齟齬がある場合があります。

専門家の回答

4件

2009年 4月24日
たけやまさん、こんにちは。
塩害は相手が空気に混じってくるだけに、避けようがなく、一概にどれが強いとお答えできなくてすいません。どの程度の期間を考えての建材なのかも解らず、例えばスレート葺きと呼ばれるものでも、海沿いでない住宅でも10年くらいでメンテの点検をしています。

参考になるのかどうかは解りませんが、やはり海沿いの家というのはそこの風土にあわせて造ってあると思います。海外ならレンガや瓦が多いですし、すぐに壊れる東屋みたいな「パレ」と呼ばれるものは植物で屋根を葺いて3年ごとに交換するようです。やはり自然に沿ったものを使用していますね。

昨年日本海側の鳥取や島根を旅行したときに感じた事は「屋根瓦がやたら艶々としている」事でした。こちらは三州瓦が近くにあり、どちらかと言えば艶を抑えた感じの瓦ですが、それに対して子供の頃に工作で作った人形に塗ったニスの仕上がりのような輝きでした。水木しげるロードまでの間に、その瓦を眺めながら堺港に着きました。

そう考えると「これも海の近い町の生活の知恵なんだろうな」と思います。あの艶々が屋根への塩害を守っているのだろうと思います。私達も家を計画する上で、勿論知識として色々と学びますが、実際の風土に即したものは、やはり海に近い方々の方が優れていると思います。個人的にはバラックのような塗炭で雨の音がバタバタとする、錆びた感じが面白い家も好きですが、それは現在の住宅には即しません。

壁紙などについては、壁紙というより「漆喰」やジョリパッドなどがお勧めです。
矢印
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ユーザーの返答

2009年04月24日

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PINさん

ご回答ありがとうございます。
そういえば欧州の海の街は漆喰の家の赤い屋根が連なってるイメージですね。
真っ白な壁が海風を受けて少しずつ落ち着いていく感じでしょうか。
あえて安価な素材を利用して定期的に交換するという方法は思いつきませんでした!
それなら替えるたびに模様替えも楽しめそうですね。

詳しいご回答どうもありがとうございました。

2009年 4月30日
たけやま様

遅い回答ですが、ご参考になればと思い書かせて頂きます。

海岸沿いの別荘を以前設計しました。
うちの所員に瀬戸内海の島出身者がいますので、その際に色々と塩害に対する事を聞きながら参考にして設計を進めて行きました。

色々と煙害対策の製品(アルミサッシ等)も出ていますが、基本的に、現状よりはましという事で、メンテナンスフリーではありません。

コレはどの製品を使っても同じだと思います。

台風がきた後は家を丸洗いするように水をかけて塩水を洗い流したり、数年毎に塗装をしたり、傷みやすい部分はまめに取り替えたり、、

コレは雪国の雪下ろし等と同じく、そういう事が生活の一部として普通になっています。

設計事務所の出来る事は、対応出来る範囲で煙害対策の製品を使い、後は出来るだけメンテナンスがしやすいように、ベランダや各場所に水道を設置したり(水洗い用)取り替えやすいように工夫したりする事でした。雨戸も都市部の住宅ではあまり取付けませんが、このような場所では必要なので、デザイン的に見た目を考えた(既製品の雨戸シャッターみたいなのは見た目が良く無いので)雨戸を取付けたりしました。

『色あせる事にやって味の出るような素材』
とありますが、メンテナンスをちゃんとする事によって自然に近い素材の方が味が出ます。
新建材のサイディング等で塩害に強い物もありますが、確かに数年は見た目もよく思われますが、古くなると安っぽくなります。

塗り壁や木板などは1年足らずで割れたり乾燥したり、色あせたり。
よく皆さんが想像されているような感じの良い古さのワレ等ではありません。
例えて言うならば新車に傷が1カ所出来るような物です。
よく見ないとわかりませんが、気になりだすとそこばかり気になって目立つように感じます。
そういうのをこまめに補修して、塗り替えて数十年経って徐々に味が出てきます。

環境に合わせて生活をし、住宅とともに年を重ねて行くのが理想なのですが、言うのは簡単で、実施にそれを行う事は、大変だと思います。

海沿いに住んでいる方でさえメンテナンスが大変だという事でサイディングにする方も多いです。

建てられる時はなるべく地元か、海沿いの住宅がわかっている工務店に頼まれる事をオススメします。

林泰介
矢印
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ユーザーの返答

2009年05月13日

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林 泰介さま

ご回答どうもありがとうございます。
サイディングとは、数年ごとに定期的に張り替えるタイプの外壁ですね?
海風を甘く見ていたようです。近年の壁材でも交換が必要なのですね。
塗り壁の味のある風化も、しっかりとしたメンテナンスによって産まれるものなのですね。
私は日曜大工やDIYにはそれなりに自信があるのですが、数十年しっかりと手入れ出来るか
と言われるとちょっと不安です・・・

>建てられる時はなるべく地元か、海沿いの住宅がわかっている工務店に頼まれる事をオススメします。
これ大事ですよね!経験豊富そうなお店を探して相談してみます。

ご丁寧な回答どうもありがとうございました。

2009年 5月14日
私が設計するとしたら屋根は瓦で葺きます。
外壁はモルタル壁の上に表面を焦がした杉板を張ります。
日本の沿岸地域でよく見られる作り方です。
矢印
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ユーザーの返答

2009年05月15日

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寺澤 秀忠さま

瓦葺きの屋根だと安心感がありますよね。
「焦がした杉板」これも見た目もいいし潮風にも強そうですね。
ご回答ありがとうございました。

2009年 5月15日
たけやま さま

Ys建築工作舎 吉川です。ちょっと時間が経ってしまいましたが。。

うちのかみさん(仕事のパートナーでもあります)の実家が海沿いですので。

ほんとに、鉄はすぐに錆びます。ほんとに。。

でも鉄でできている「船」が錆びが原因でだめになってしまうことはありませんよね。
(実際おじさんの漁船も数十年元気に働いています)

田舎の海沿いの漁師まちも最近は様変わりしてきています。
古~い家。HMの家。さまざまな家が立ち並んでいます。

いろんな、家を見ていて、やはり「古~い」家が一番しゃきっとしてます。

海沿いでは、特に塩害で、一般よりも早く古びてしまうことは避けられません。
簡単なことですが、古びてしまってもみすぼらしく見えない作り方がしてあるからなんですね。

「だめになってしまってはいけない部分」と「だめになったら簡単に取り換えられる部分」を
うまく使い分けているように思います。

基本的には、「木と土と石」ですか。。
土の壁(構造の要素もあります)を守るために板を張る。
板は、塩分でやられることはありません。
板に水がかからないように軒を深くつくる。
金物は使わない。これくらいの工夫でずいぶん長持ちしてますよ。

前述の、漁船のお話ですが、
暇があると、ぺたぺたペンキを塗ってます。
でもエンジンなんかは、数年ごとにオーバーホールや取り換えを繰り返しています。
(冷却に海水を使うので、内部から腐食してくるんですね)


構造に金物は厳禁です。メッキなんてほんとに役に立ちませんから。あっという間にぼろぼろ。。

あまりご参考にならないですかね。
すみません

写真は、かみさんの実家のおとなりさんです。(セルフビルドですよ〜)
もう25年くらい経っているらしいです。
矢印
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ユーザーの返答

2009年05月15日

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よしかわだいすけさま

りっぱな石垣ですね!
今、候補の一番に来てるのが土壁、または石の壁の家なんです。
土壁の上に板を重ねる方法もあるんですね。参考にさせていただきます。
金属が厳禁、ということはよくわかりました。自然にある素材をうまく使って
組み合わせる感じで、イメージが固まってきました。

ご回答ありがとうございました。

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