RC造の建築物では、埋設配管をすることは多々有りますので、
一概に駄目ということではありません。
長期的に、また、大地震等を考慮すると直接埋設させることは、
揺れの固有周期と配管寿命時の取替えを考慮すると確かにあまりお薦めはできません。
砂埃(鹿児島では降灰もあります)等が入りやすくなる事を許容できるのなら、
コストダウンの一案として、木造のベタ基礎を利用した設計実例はございます。
K薬局 様(
http://www.archilab-can.com/work_detail.php?no=16)
タンポポ小規模多機能型居宅介護施設
(
http://www.archilab-can.com/blog/index.php?UID=1461978000)
何れも、ベタ基礎耐圧版を土間コンクリートと兼用させています。
水廻り部分は、ベタ基礎耐圧版を下げて打設して、配管敷設後、緩衝材を周囲に設けて
増打ちの土間コン打設を行なっています。
更に、タンポポ小規模多機能型居宅介護施設では大型ユニットバス以上の空間でしたので、ベタ基礎の立ち上がり部分を梁下として、(結果、梁=大引きとなる。)事実上、
浴室は鉄筋コンクリート壁式構造となり、建築物の寿命を高めています。
また、設計上も、増打ちの土間コン打設部分に配管する部分が最小限となるように、横引きよりも竪配管(PS)となる工夫を行なっています。
(※補足ですが、構造耐力確保の為には耐圧版下の配管や耐圧版への開孔は禁じられています … 設計や施工のレベル判断のポイントにもなっています。)
この2例以外の木造でも、弊社の標準仕様では水廻り部分(洗面脱衣)は、木造の欠点である防腐や防蟻対策として、床はコンクリート増打ち仕様としています。
以上の様に設計を行なえば、上記の質問要望は特にデメリットではないと思われます。
(但し、基礎の立ち上がりは、住宅瑕疵担保履行法の委託機関規定と、建築基準法にて地盤面から30cm以上とる必要がございます。)
今回は特に該当しませんが、通常の床高(GL+450程度)の場合は、木造床組み⇒コンクリート増打ちとなるので微額のイニシャルコストUPがデメリットでしょう。
弊社標準仕様では、外壁、ベタ基礎下、1階床下、最上階天井裏、屋根裏の断熱を行なっていますが、今回の計画では断熱はどの様に考えられていらっしゃいますか?
南国鹿児島でも、1階土間床の場合、断熱がないと底冷えして不快な環境となります。
(弊社創立時の事務所は断熱が無く冬は厳しい環境を実体験しました。)
必ず、ご検討・採用なさることをアドバイスさせて頂きます。
弊社は、(公社)日本建築家協会に属していて(現鹿児島地域会役員)、建築物の質の向上と建築文化の創造・発展に貢献することを目的として、全国の建築相談は無料にて対応させて頂いております。
何か有りましたら遠慮なくご相談下さいませ。
Archi-Lab.CAN 建築加塩設計株式会社 加塩博之 拝
ArchiL*****e.jp tel.099-296-1156
=豊かな空間創造、幸福な時間=