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建築家との契約

建築家と契約をする際ですが、ほとんどが建築家が作成した契約書を使用することがほとんどだと思います。
その場合も含めてですが、施主の意向を取り入れた文言を入れての契約書を作成することをされていますか?
もしくは、当初から、下記のような趣旨の契約書となっている建築家は、おられますか?

趣旨としては、プランニングも、作図も、コストコントロールも、監理も、すべて責務の遂行に対する報酬という考え方を前提として、特にコストコントロールの部分では、当初に家の建築費の金額を設定し、その範囲内で家が完成すれば100%の報酬を支払う、当初の金額をオーバーした場合は、事前に取り決めた%で、報酬を減額する。逆に、当初予算をある程度下回った金額で完成した場合には、報酬を事前に取り決めた%で、増額する。
また、大幅に当初予算をオーバーしてしまう場合や修正が困難な場合には、契約を破棄できることとし、その場合等には、建築家から施主に違約金を支払う。

こんな感じの考え方を契約書に取り入れたいと思いますが、現実には、どうでしょうか?こんな趣旨の契約をされている方はいらっしゃいますか?
建築家からしたら無茶な契約内容かもしれませんが、このサイトも含め、様々なトラブルや当初と話が違うなどのトラブルを解決できる方法として有効というか、こんな形にでもしないとダメなように思えてなりません。

以前の相談で、当初の予定額を大幅にオーバーした上に、設計料をオーバーした分だけ%で、再請求された話などを聞くと、施主を守るためには、上記のような趣旨が必要と思いますがいかがでしょうか?

予算オーバーしたからと言って、減額のためにいろいろ仕様を下げたり、あきらめたり、面積を減らしたり、結局は、途中でやめられないからといって、多額の借金を抱えて、夢も希望もない家になってしまったのでは、施主は悲し過ぎると思います。
家づくりのパートナーであり、一時的でも施主と金銭的な関係を持つ以上は、同様にリスクを負う覚悟をもってほしいというのは、無謀な話でしょうか?

皆さんの契約書は、どんな感じですか?

このアドバイスは、旧HOUSECOの家づくり相談のアーカイブを移行したものであり、現行SuMiKaが提供する機能と齟齬がある場合があります。

専門家の回答

3件

2013年11月27日
こんにちは、プランプランの山下です。

質問の設計契約についてですが、今までそのような条項を入れた事はありませんし、求められた事もありません。
また今後も入れることはありません。
ちなみにうちはJIAの住宅向けの契約書をそのまま使っています。

当初予算と建設コストの乖離ですが、その様な事は無いように留意しています。
ただそれでもやはり設計最中のコストの増加は避けられません。
それは建て主/設計者とも「よりよい物を」と思っているからだと考えています。

設計当初から図面完成までずっとその状態だとうなぎ上りにコストは上がってしまいます。
そのため基本設計(大体の平面/立面/断面)段階で概算見積りを業者に取り、軌道修正をするようにしています。
見積りで数字になってくれば建て主さんも理解をし易いので。

そのような手順をとっても最初の見積りから当初予算に納まる事は少ないです。
しかし10〜15%程度の増額ならば仕様変更で十分予算内にすることは可能です。見積りと同時にその減額候補と減額金額を提示し、設計内容と建設コストを相談して決めるようにしています。

建設コストのオーバーの要因は設計者だけではなく、建て主にもあります。
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ユーザーの返答

2013年11月27日

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回答しにくい内容かと思いましたが、御回答ありがとうございました。

建主にも責任があるとの事ですが、前提を設定すべきですね。
施主が建築家に依頼する際ですが、書類なり口頭で、詳細のヒアリングをすると思います。
その際に、仕様や規模、予算、特別な設備などの希望を聞くと思います。
それ以降に出てきた要望やオプションは、予算から超過しても仕方がないと思いますが、最初から出ていたヒアリング内容を前提としても、やはり建主の責任でしょうか?

その時点で、建築家から予算的に大丈夫ですって言われて、銀行から融資を受けて、土地まで買ってしまえば、建主は、もう後戻りできない状態に陥ります。

その後、設計が進み施工業者の見積もりが15%(仮に2500万円の規模とすれば375万円)オーバーしたら、計画の変更と言っても、建主の希望を下げないで調節できるのって、どれ位でしょうか。
結局は、どうしても、希望を下げないとダメですよね。
建主は、建築家のその予算なら大丈夫でしょう。何とかなります。っていう言葉を信じて、先に進む決断をしています。その数ヶ月に、やっぱりダメでした。って言われても、もう戻れません。
決断をしたのは建主でも、素人を後押しする専門家であり良きパートナーとなる建築家の言葉があったからではないでしょうか?

契約書ですが、やはり一般的な書式を使われているのでしょうか。
なぜ、その書式を選択採用されたのでしょうか?
建築家側のリスクが保護されているからであり、トラブルや裁判などになった際に、ご自身側が守られているからではないでしょうか?
その書式の内容で建主側は守られているでしょうか?
建築家側には性善説で臨み、建主側には、性悪説的な可能性を考慮した内容もあるように思います。
どのトラブルも、幾つかは、建築家の安易な安請け合いの言葉、最大限の努力に欠ける姿勢や責任逃れなどが原因かと思います。大幅な予算オーバーもコストコントロールの責務を果たさない結果であれば、ペナルティがあっても然るべきかと思います。
契約破棄が出来ても違約金が生じたり、費やしてきた時間や労力が無駄に終わるだけで、しかたなく不本意ながら最後までお願いし、オーバーしたお金も捻出する建主の苦労に比べ、建築家は正規の契約料が手に入りますね。
無理したり頑張ってまで、コストコントロールしなくても、得られる報酬は変わらない現実があるように思います。
そんな建築家は少ないと思いますが、このサイトでの建築プロジェクトでも、同様の話は目に出来ますので、あながち無い話ではないと思います。
コンペや面談などしたうえでも起こることであれば、それ以前に、建主側できる防御は契約内容ではないでしょうか。
愚痴も含めてしまい申し訳ありません。





2013年11月28日
工事費に%で比率によって設計料を決める方法と、面積と難易度によって建物の大きさで坪あたりの設計料を決める方法があります。
後者を選べば設計料の増額は建物の面積を大きくしないかぎりありません。面積縮小の時は減額になります。

 後者をもって契約されればよいのではないのでしょうか。
建物にはだいたい50万/坪位ですと、外壁に通気層のない家で、内壁はプラスターボードにビニールクロス程度の仕様です。60~70万/坪で注文住宅らしいスペックになります。80万/坪あたりから住宅作家的な家が造られると言う統計的な判断は大切と思います。ここで無理をしない事です。

 あと、建築家のローコスト住宅は物をなくして設計する事を言います。仕上げをしないで、品ベニヤの表しにした壁天井建具にしたり、建具等の数をへらし間仕切りを削減するオープンな家のスタイルにしたり、そのように思い切りの良さで勝負し、物をなくして設計する事です。そこに大きな見解の差が多く見られます。

 一般的なものをすべてそろえてすべて欲しくて、ローコストに抑えたい=ローコスト住宅が欲しいというのは、実は間違いです。それはローコスト住宅ではなく格安住宅といいます。この場合は現実的に粗悪品に近づきます。解らないように資材を入れ替えて減額、これをできるのは施工する工務店や住宅メーカーのほうですね。建築家は施工をしませんので、このような事はできません。

 後は分離発注方式を使うことにより、ぼったくりのような事がおきません。職人達と直接工事県約し、直接代金をはらうので、自分の要望が適切なのか過多なのかも解るようになります。

 参考として見てください。
 

 

 
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ユーザーの返答

2013年11月28日

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毎回、御回答ありがとうございます。
建主として自衛的に深く考えなくてはいけないことはよくわかりました。

一点、建築家の言葉の中で、ハウスメーカーを否定的に言われることが気になります。
建築家の皆さんの中では、ハウスメーカーに在職された方もいらっしゃるようで、その経験からなのか、同業の目から見た価格と質、施工などに関するご意見なのでしょうか。

建築家に頼む予算がなければハウスメーカーなり、工務店に頼むなり(多分、建売住宅なども含めてだと感じますが)が、良いと言われると敷居の高さも含めて違和感を覚えます。
規格外で個々の事情に応じた家を作ってくれるのも建築家に頼む利点かと思っていましたが、幻想ですかね。

できれば建主の勉強も自衛策も必要であるけれども、建築家の世界で常識となっていることが良い意味で改善されることを望むばかりです。

2013年11月28日
住宅メーカーの価格でも建築家思考のローコストで実現する事は出来ます。一番困るのはいろんなものを全て入れて安くならないかといわれると、実際難しくなりますね!

それよりも同じぐらいの工事費で実作を見せてもらえば良いのではないでしょうか。

同じ無垢板t=30杉板でもピンきりがあって、中には色目をそろえる為に漂白させたようなものまでありますね。

価格コントロールではハウスメーカーの方が優秀ですね!年間建設棟数によって利益が出れば良しとしているところもあって、なかなかあなどれません。
矢印
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ユーザーの返答

2013年11月28日

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何度も、ご回答ありがとうございます。
建て主には、建築家から見ると常識に外れたことが多々あると思います。
その多くは、不勉強さからかもしれません。モノの価値というか価格がわからないから、理想と言う意味で、盛りだくさんのものを欲しくなってしまいます。
しかし、じっくり話せば、おのずと優先順位も、取捨選択も出てくると思います。
もちろん、最初から必要不可欠として、盛りだくさんな希望がある場合でしょうが、それは予算的に無理とか、幾らくらい増額しますと言われると非常にわかりやすいです。

逆に、建築家泣かせもあるのではないでしょうか?私などは、床材も複合フローリングでOK、壁も量産クロスでOK、必要ならシナベニヤでもOK、風呂や洗面、キッチンなども、既製品の安いものでもOk、窓ガラスも賃貸住宅に使われているような普及品でOK…。床暖房も、外断熱も、太陽光発電も、オール電化も不要・・・。

こうなると予算超過した場合の減額調整の対象がなくて困るでしょうね。
住宅としての必要最低限の性能を保った上で、施工や材料等の分量や部材なども考慮したローコスト住宅を設計していただく、実に地味かもしれませんが、オプションや材料などの差額で儲けを生むハウスメーカーや工務店では出来ない設計も、ある意味、建築家に求められる部分でもあるかもしれません。
作品ではなく、生活の道具としての住居で派手さもなく、コストという数字を気にしなくてはならないような仕事は、やりがいを感じられないかもしれませんが、限られた予算でローンを抱えて家を作ろうという庶民を相手にされるなら、こんな地味な仕事も厭わずに受けて下さる方がいるとよいのですけど、経営としては成り立ちにくいですね。

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