おぎの設計室の荻野と申します。
ご提示いただいた条件に基づき、以下の通りお答えいたします。
敷地面積10坪、敷地間口3m、前面道路幅員(接道)15m、用途地域=商業地域(容積率・建蔽率から判断する限り、商業地域に該当する可能性が高い)に関する建物高さの制限について検討いたしました。
道路斜線については、道路境界線上で計算すると、15m×1.5=90mとなり、問題はありません。商業地域においては、北側斜線が適用外となり、隣地斜線は高さ31m以上で制限がかかりますが、今回の計画には影響がありません。商業地域には日影規制はありませんが、周囲に異なる用途地域が存在する場合、日影規制が適用される可能性があるため、事前の確認が重要です。
構造的な観点から、建物の間口と高さの比(塔状比)が6を超えると、構造計画に不利が生じます。例えば、階高3mで6階建てのRC造を計画する場合、壁芯から隣地境界まで50cmを確保したとしても、敷地間口は最低でも4m程度が必要です。今回の敷地条件(間口3m)では、RC造では4階程度、鉄骨造では5階程度が現実的な計画となります。
また、隣地から壁芯までの離隔、壁厚、断熱材などを考慮すると、室内の有効幅が2mを下回り、居住空間としての実用性が大きく損なわれる恐れがあります。
土地購入に関しては、その地域の法規制や市況に精通した専門家への相談をおすすめいたします。私は名古屋を拠点としているため、地域的なサポートが難しい点、恐縮ではございますが、ご検討の一助となれば幸いです。