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設計士の見積もりと施工工務店の見積もり

設計士と一緒にプランを立て、それを施工する工務店で実際見積もったときに、どのくらいズレが生じるものですか?限られた予算中で考えた設計図が、実際は、予算オーバーしないと施工できませんとか、工務店に言われたりするのって、多いのでしょうか。稀なのでしょうか?
設計事務所を通して家作りをしたい気持ちはあるのですが、ハウスメーカーに頼むのと違って、資金計画が見えづらくて不安です。
後になって、その費用は別途なのかと、増えていかないか心配です。
設計事務所と資金計画をする際、気をつける点、忘れてしまいがちな点など、教えてください。

専門家の回答

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2015年 5月 5日
【快適健康環境+Design】森建築設計と申します。
設計事務所へ依頼し、工務店で見積したら予算オーバーとなって大幅な仕様変更はプラン変更が必要になるということは多いです。これは設計事務所だけの責任ではなく、基本設計中に施主の要望が膨らみ、それを図面化した結果でもあるのです。設計事務所にも様々な考え方があり、施主の要望を全て取り入れて図面化して、工務店の見積を取得してから予算調整(仕様調整)するという事務所もあれば、基本設計中に予算から逆算した面積や仕様を提示して、予算に納まるよな図面を作成していくという事務所もあります。

私の事務所では後者の方法で設計を進めています。基本設計中に工務店が作成するような詳細な設計見積書を作成して、工務店から見積を取得したときに予定額の±5%程度に納まるようにしています。このほうが基本設計中に建て主様と徹底的に議論して本当に必要なもの(プラン・仕様)を判断できると考えているからです。お近くでしたら是非一度ご相談ください。

森建築設計
川崎市中原区等々力17-5
044-744-1596/*****
メール*****ken.com
ホームページ
http://moriken.p1.bindsite.jp/
ブログ
http://moriken1ro.exblog.jp/
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2015年 5月 6日
建築主の希望を実現する予算があれば問題は起きないわけですが、ほとんどの場合建築主は予算以上の希望を持っておられます。設計中に予算を超える事態になったとき、もうこれ以上はできませんと言うか、とりあえず希望を全部図面にするか、どちらかになるわけです。後者の場合は当然、工務店に見積もり合わせすると大幅な予算オーバーになるわけです。このことを事前にきちんと説明して、夢を全部設計してみる方法をとる設計者もいます。あとで大幅な設計変更をする手間が生じ、大変な作業になり設計者にとって何の得にもならないのですが、建築主の夢を一度は具体化するという意味で、あえてこうするケースもあるのです。予算オーバーするのですが、複数の工務店に見積もりを依頼すると、高いところと安いところで1割以上の金額の差が出ます。もっと出ることもあります。こういった結果を踏まえて設計を修整していくという方法も、夢に実現にとってはある意味有効な方法です。金額を見ながら修整できるというところが、建築主にとってはメリットです。
ハウスメーカーや工務店の場合、比較的予算内に納まりやすいというのは、そういった夢を、予算がないからと言って切り捨てているだけの話です。あからさまにそう言わなくても、納まるように誘導されているのです。一生に何回もない大事業の時に、建築主がどちらを選択されるか、家を造るということをどれだけ楽しまれるかということによると思います。
あなたが予算オーバーしたくない場合は、はじめに設計者にその旨をはっきり言えばよいだけです。そうすれば、夢を全部実現するプランは出てこないということになります。全部は無理ですが夢の優先順位を付けて、設計を進めることになります。夢をどれも実現できないような予算の場合、できないからと言って設計者のせいにするのは間違いです。
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2015年 5月 7日
はじめまして、アーキネットデザインの市川均と申します。
このご質問は多くの方が同じ様に悩まれている事と思います。私のやり方を以下に記しますので参考にして下さい。
1、設計契約前に概算予算書を3案作成しそこから1案に決める。(これにはカーテンや家具から地鎮祭や上棟式、引越費用など全てを記入する様になっています。)
2、上記概算予算書には予備費を1割とっておき、1〜2割の予算オーバーを含む選択肢を用意して設計する。例えば、床材を杉から桧等20万円程度の価格差を選択肢として用意し見積り調整時に総予算を鑑みながら施主と共に選択する。その他、窓やドアや壁のしっくいからトイレ等の住宅設備機器までその選択肢は多岐にわたります。
3、1.5階建て住宅と称する企画型住宅を提案し、その価格を明記している。これにより、家の価格を建て主さんが理解しやすくなっています。一部ですが、HPに掲載されていますのでご覧下さい。今では10棟が完成しています。
また、ご質問があれば、遠慮なくご相談ください。
アーキネットデザイン代表 市川均
E-Mail:*****o-net.ne.jp
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2015年 5月11日
株式会社ヨシダデザインワークショップの吉田と申します。ご質問に回答いたします。私は住宅から信用が要求される大型の公共事業まで幅広いジャンルの設計を行ってまいりましたが、最初の概算工事費で予算内に収まることはめったにありません。

大事務所でも5パーセント程度のオーバーを見込んで設計を行います。これはオーダー品の場合は当然のこととも言えます。住宅メーカーのようにパッケージとして決められた住宅を「商品」として売る場合と違って、建築家が設計する住宅に限らず、他の多くの建築は全て同じ状況なのです。そこには唯一無二である場合の建築設計の避けられない状況があります。

しかし、もしオーバーしたとしても、その後予算を増やしませんか?などと私たちが言うことはありません。最終的にご予算に近ずけていく作業がその後始まります。(この作業が実は一番大事なのです)

また、初めから余裕を持って予算内に収まったとしても、設計概算(設計事務所の見積もり)上のことで、工務店の見積もりではもっと安くなるかもしれません。工務店の見積もりであれば、あくまで見積書上での話で、実際はさらに余裕があり、必要以上に利益を確保しているのかもしれないのです。それではご依頼者が損をしてしまいます。

工事費高騰の状況が続く現在、職人不足など設計者では読めないコストアップ因子が増しています。そんな中で経験を総動員して依頼者の夢や希望を極力入れ込んだ上で、経験上ご予算内に収まるギリギリの線を目指します。そんな中で経験を総動員してその結果多少オーバーすることになります。

その後、仕様は何を落とせるか?。何を他の仕様に変更するか?。何をなくしても依頼者様の夢を失わずにすむのか?さらに空間の魅力を最大限のした上でコストダウンできるか?工務店に呑んでもらえることはないか?工務店の他の物件と抱き合わせで購入することで安く入れられる材料はないか? などを検討して予算に収めていきます。

上記工事費高騰によって工務店の見積もり精度も会社によってバラツキがあります。また、彼らも利益を確保したいと思っています。そこを我々が査定交渉しすることになります。依頼者様に良い買い物をしたと思っていただくためにも少し予算オーバーした状況でギリギリの線で予算に収めることを考えるのです。

ご指摘のように少しもたいていいるように見えますが、ご予算を最大限に活用して、最適解に導き、結果として満足に導く。ということでもあります。

資金面の不透明については、見積もり項目や仕様など、ご依頼者様に細かな説明をすることで不安を払拭させることができます。

以上、安心してご依頼いただければと思います。
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