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複数の構造設計士による構造計算後の伏図の違いは、なぜでしょうか?

木造2階建40坪総二階の吹抜けありで新築を計画しております。
耐震等級3の適合をとるにあたって、お二人の構造設計士さんにお願いしたところ、一人目は基礎が地中梁だらけになり、鉄筋量もD16の100ピッチになってしまいました。構造材の梁も大きなものがたくさん入っています。
別の構造設計士さんに見てもらったら、地中梁なし、基礎の外周部のハンチもなし、梁も区画別にすべて計算し大きな梁を最小限にしてくれました。金物や火打ちも全て細かく計算してくれました。
一人目の設計士さんは、この構造は絶対に必要なのでこれ以上弱くすることは無理と言い切っております。二人目の設計士さんは、細かな材料の重さや材質にも質問くださって非常に説得力がありました。

そこで質問ですが、耐震等級3に適合させるだけでここまでの違いはどうして出るのでしょうか?

品質のばらつきがあることなどから安全率を見るのはどちらも当然にやっているとは思います。耐震はとても大切なことですが、過剰な構造はコストアップにしかなりませんし、実際の地震で二人目の設計士さんの方が倒壊するとは思えないので、質問してみました。お手数ですがどうぞよろしくお願いします。

専門家の回答

5件

2021年11月29日
構造家によって計算の仕方や考え方、安全率の取り方に違いがあるからです。
矢印
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2021年11月29日
はじめまして、アーキネットデザインLLC代表の市川均と申します。先ずは、構造設計士さんが構造設計一級建築士さんかどうか確認して下さい。それで、技術力の差があるのかないのかが解ります。次に、構造設計には設計方法があります。1次設計、2次設計がその代表的な考え方です。おそらくこれは2次設計の違いだと思います。尚、これらは極めて簡単な品確法の耐震等級とは全く次元の違う設計方法です。本当に安全でリーズナブルな構造設計を望むのであれば、意匠設計者と良く相談し、2次設計で判断すると良いです。
矢印
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矢印
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2021年11月29日
はじめまして。弊社は自社にて計算をしています。おっしゃる様に過度な安全率はコストアップに関係しますが、構造事務所それぞれにより安全率のハードルを設けております。それらどちらもプロとしての職責と考え尊重されて下さい。その上でご自身でどちらかお選びください。木造ですと、耐力壁以外の壁を準耐力壁とするか否か、耐風圧梁の計算、連続梁の設定などなど許容応力度計算にも様々な設定があるのです。それは設計者それぞれの考えで問題ありません。
地中梁がないのは、ちょっと不安なところと私は感じますが、ハンチは施工上の問題なので、構造の考えとは別ものです。
以上、参考になれば幸いです。
矢印
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矢印
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2021年11月29日
構造計算は設計者の考え方と安全率設定でかなり変わります。

他の方の書き込みになかった理由として考えられるのは下記になります。
木造2階建てで耐震等級3の構造設計をする場合、2通りのルートがあります。
ひとつは、壁量計算ベースの計算方法で耐震等級3とする方法。
もう一つは許容応力度計算で耐震等級3とする方法です。

許容応力度計算の方が精密計算になり必要となる耐力壁が増えます。基礎鉄筋もより細かく計算できます。

ひとつ言えることは、審査機関の審査と長期優良住宅や性能評価の行政認定を取得したほうがいいということ。2社の違いから不安かと思いますので、審査機関でダブルチェックしてもらったほうが安心でしょう。
矢印
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矢印
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2021年11月30日
地中梁を入れる目的は主に
①基礎立ち上がりの打ち継ぎ部が弱くなるため
②アンカーの定着長さを確保するため
③人通口による断面欠損を補うため
ですね。
①の場合は基礎立ち上がり一体打ちの場合は回避できます。
②の場合はプランによっては高耐力ホールダウンが必要となる場合があり、その定着長さを確保する意味があります。
③の場合、人通口はじつは法解釈が曖昧なんですよね。H13年に制定された木造軸組工法住宅の許容応力度設計(グレー本)方式で曖昧な部分を拡張梁方式で計算するとせん断補強筋が増えたりします。
どちらの計算方法も合法なのですがよりシビアに計算できるのは拡張梁方式です。構造計算書が必要な場合はシビアな計算方式を取るよう検査機関から指摘されることもあります。そうした計算方法の違いもあります。
また、
実際には鉄筋が重なり混みあってきますので、コンクリートのかぶりが確保できるかといった施工上の問題もあります。かぶりが確保できないと中の鉄筋が錆びやすくなりますので。
地中梁を設定したほうが設計上も施工上も余裕ができる場合が多いですが、施工費は掛かりますね。
つまりこれらの違いは設計者の考え方によるところが大きいです。
矢印
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矢印
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