恐らくボーリングしたのではなく「スウェーデン式サウンディング」で
地盤調査をしたんでしょうね。文面から察するに。
水はけの良し悪しは見れば分かるというか、そのまんまだと思いますが。
スウェーデン式でも地質は分かります。精度の問題は、まだ有ると思います。
新しい技術でやっている会社なら大分良いと思います。
液状化などは、お上のデータを利用して「想像」で結論を出している
場合だって有ります。言い方は悪いですが。
地質については「音」と「感触」で判断しているんです。まぁ砂利や石が
埋まっていれば硬い音がしますし、ゴトゴトと揺れたりしますよね。
でも粘土なら手ごたえも無いでしょうし、音もしませんから、
「ああ、粘土だな」とかって感じになるんですよ。穴を開けていますから、
そこから多少のサンプルが取れて、赤ければ赤土、黒ければ黒土って
判断するんです。ボーリングの場合は、もっと沢山サンプルをとって、
その土の状態に合わせた試験をして結果を出すんです。手間を食うので
費用が掛かります。
心配されているのは雨水が溜まらない様に敷地から側溝なりに排水したい
ということでしょうか。だとすれば適当な水勾配を敷地に設けて排水路を
作り、敷地の外に出せば良いと思います。浸透枡は「おまけ」程度に
考えておく方が良いです。とても本降りの雨を一瞬で地面に染み込ませる
ことは出来ないです。市町村によっては、下水や河川の負担が大きくなる
のを懸念して、積極的に浸透枡を設けるように指導をしているところも
ありますが、屋根の形状や敷地の広さによっては、何の役にも立たない
ということもあります。
畑ならば地面の表層は柔らかいでしょう。しかし質問の内容からすると、
既に建築を行なっている様子。畑ならば人が歩けば足がもぐってしまいます。
とても、ベタ基礎の施工など出来ないでしょう。壁が立つ場所の下には
力を支えるだけの構造が有るのですが、柔らかすぎる土のままでは、
コンクリートを割ってしまいます。だから最初に転圧を掛けます。
でも転圧は、せいぜい10㎝とか15㎝くらいの厚さの土までしか締められ
ません。もしも畑の様子のままであれば、転圧を掛ければ物凄く潜って
いってしまいます。従って当然、表層の土は建築が出来るような土に
置き換えてあるはずです。サバチーニさんが仰る通り、地盤調査は地盤の
「強度」を調べるものです。その調査結果をどのように判断するのかは、
学会や協会が出している技術基準を基にしています。
家は、とても重たいので何年も掛かって地面に埋まってしまう可能性だって
あります。垂直に埋まってくれれば良いのですが(良くないけど)
傾いて埋まってしまったら、これは本当に困ります。だから不同沈下を
起こさないように、ベタ基礎を採用したりするんです。重いと言っても
普通の木造住宅ならば15mも20mも地下の地質に影響を与えることは
ありません。スウェーデン式は10mまで調査します。
そこまでの調査結果が地盤の改良が必要ないとなったのなら、それはもう
地盤が強固だということです。10m以内に地下水が流れていなくても、
その下に有れば、何かの現象で不同沈下が起きる場合もあります。
しかしそこまで気にして担保を取るとなると大変な普請事業になって
しまいます。
最初に戻りますが、水はけが悪い土地は基本的には「表層」部分の
影響が殆どです。深い部分の地質には影響しません。そんなに水が
浸透しやすい地質なら空隙だらけで超軟弱地盤です。水が溜まらない様な
土に置き換えるか、「どぶ」を作って側溝に流すか勾配を付けて
道路に出しましょう。水はけの良し悪しは「見たまんま」です。
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