築3年の自宅の耐震性が不安

さとうさま


大きな地震が続いてますからご心配無理はございません。今回のご相談内容は「耐震設計をしその設計に乗っ取った工事をやっている」前提だが、本当に大丈夫なの？という内容かと思います。


私自身、住宅専門の設計事務所として二十数年やってきて耐震設計は標準とし、施工についても耐震性を確保するよう監理してきました。ただ、その性能が確認できるのは実際に地震が発生した時でしか無理でした。


幸い熊本地震の際には、設計した住宅で被害はなかったのですが、現場にみに行くまでは正直不安でした。そんな感覚は多くの設計者も持っているのではないでしょうか。


それはが一昨年の６月に解消されました。現在建っている建物を実際に調査することができるようになったのです。ここでは多く書きませんが、現地で建物と地盤を実測し数値で評価できるようになりました。詳しくは↓のサイトにてご確認ください。

株式会社Be-Do
https://be-do-inc.co.jp

追伸
富山でしたら今回の能登半島地震の影響調査ということで実測で回ってるかもしれませんので、合わせてご確認くださいませ。
https://be-do-inc.co.jp/earthquake240101/

確かにこれは滅茶苦茶弱い家ですね。
普通に「数字合わせ」だけの構造だと思います。素人は、こういう要求を
するので、請負としては分かっていても作らざるを得ないんでしょうね。
RC造でやればいいのにっていつも思います。命よりは安いです。

この建物は柱の直下率が悪いですし、2階の耐力壁が変形したときに
1階の負荷を受けなければならない柱の位置や壁の位置の整合性が取れて
いません。したがって、胴差を折るとか柱を折るとか、もしかすると
ぺしゃんこになるとかの危険性も考えられます。1階の壁が少なすぎます。

構造用合板で外周を囲ってしまうと、壁量は満たされてしまうんです。
理論的に地震では1方向にしか揺れません。つまりY方向とX方向に同時に
揺れるってことは想定外なんです。だから建物の重心が、ど真ん中なら
設計通りの数字合わせで脆性的な崩壊は起きないことになりますが、
仰る様に吹き抜けがあったり、屋根の形や小屋裏収納の位置であったりの
加重の影響で建物がどのように変形するかまでは検証していませんし、
出来ないと言っても良いです。

だから構造には「余力」を残すように設計をすべきです。
壁を追加するには「土台」が必要です。基礎も必要です。間仕切壁でない
耐力壁なので、ことは重大です。出来ないことはありません。
LDKに適切に収納を設けたり、家具家電の配置を利用して壁を増やすなどの
措置を取ったほうが良いように思います。

URBAN GEAR / アーバンギア　本多

2階の床梁のことも絡んできます。間取り図では判断できません。
この建物を施工した工務店に依頼するのが一番良いです。

ちゃんと構造計算入れ直して真面目に確かめてください！耐震壁ばかりではありませんねじれや応力のバランス計算で確かめる事です。地盤調査しましたか？