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家づくり相談

110坪、正方形の木造平屋、準耐火建築物の建築費用について

認知症を専門とした介護サービス付きシェアハウスを作りたいと考えております。

・居室は最低限として、共有使用となるホールを広く取りたいです。
・試しに作った図案では、外壁面積を最低限にするため正方形に、そして水周りを出来る限りまとめるように心がけました。
・寄宿舎扱いになるかと思いますので、準耐火建築物として出来る限りイニシャルコストを抑えたいと考えております。
・今回は特に、よりコストを抑える提案と、それに付随するアドバイスなどを希望致します。

地盤補強などについてはないものとして、どのような建築材や工法を
取り入れることによってコスト削減が行えますでしょうか?
また、概算で結構ですので建築にかかる総額もお教え頂ければ幸いです。

介護従事者に対してしっかりとした報酬を提供し、質の良い介護を行って頂く事で介護のイメージと将来への不安を払拭させていけるような事業を目指しております。

どうぞ宜しくお願いいたします。
  • 110坪、正方形の木造平屋、準耐火建築物の建築費用について

専門家の回答

4件

2015年11月 7日
介護大好き様
初めまして。株式会社ヨシダデザインワークショップの吉田と申します。私は高齢者施設の実績が豊富で、山口県下にも建設実績があり、医療福祉建築賞などで評価をいただいております。

私どもはデザインの力で介護する側とご入居される方双方が気持ち良く過ごすことができる建築を目指しております。
僭越ながらご要望の建物についてアドバイをさせていただきます。

・後添付された図面は大変コンパクトにまとまっていますが、ホールが外部に面している部分がないため、外光の取り入れや火災時の排煙などに問題がありそうです。リビングは広いのですが、居ながらにして季節の移ろいが感じられるような窓が無く、昼間から照明を使う必要もあり、実際は大変閉鎖的な場所になると予想されます。少し手を加える必要がありそうです。(天井に窓を開ける方法もありますが、視線内に窓がなく、清掃や強い直射光の問題などもあり大変そうです。)

・コストダウンの方法としては、基礎部分に大きなコストをかけないいよう建物を軽量化し、地元の工務店でも建設可能な木造をお勧めいたします。

・木造では軸組工法(一般的な在来工法)とツーバイフォー(枠組工法)とございます。ツーバオフォーは一般的にローコストとしてよく業者から勧められる工法ですが、開口部が狭くなり、ホール部に柱や小壁が出るなど、日本の気候に適さない面もありますので、本質である「居心地の良い空間」を第一に考え、それに適した工法のなかでローコストを探る順序でご検討されることをお勧めいたします。

・建材は外壁をサイディング、内装はビニールクロスなど、流通した汎用仕上げを上手に使うことでも美しい建物は実現しますし、コストダウンも可能です。
・建設費用は一般的には85万/坪と言われていますし、さらに安い金額もあり得ますが、不正確なことを申し上げてご迷惑をおかけするわけにはいきません。まずは基本設計を行って、ご要望をお聞きし、工事会社の確定に際して地元の良心的な工務店を探した上で、工事費高騰の昨今の社会状況を踏まえて、入札や基本設計時での概算工事費などを行うことでご予算内に収めていくことをお勧めいたします。多少は費用もかかりますが、大切な検討としてご理解いただければと思います。

・ここでご理解いただきたい大切なことは、計画の理念無きコストダウンは建物に良い結果をもたらさない可能性を広げることもありえるということです。
まずは気持ちが良い空間があり、使いやすい機能があり、介護される方とされるかたの笑顔がある空間を検討し、その結果ご予算内におさまれば理想ですし、もう少し頑張っていただく余地があるのかをご相談する可能性もありますし、何かを我慢していただく場面もまたしかりですが、第一は良い建物をつくることが重要です。

・メーカーなどの建物に多いのですが、小さな窓ばかりで、なかなか外出もままならないご入居者が季節の移り変わりも感じられないリビングがあり、少人数で談話するスペースなどの余裕も無く、効率の優先のもとに「施設然とした」建物となってしまうことが多々あります。
 介護従事者に対してしっかりとした報酬を提供し、質の良い介護を行って頂くためには、入居者が途切れない「魅力的な選ばれる施設」であることがこれはらは重要だと考えております。
私の設計した施設の多くは(こんな施設に住みたい。働きたい)とのことで、予約待ちとなり、介護されている方からも、こんな職場で嬉しいと感謝される場合もありますが、その成功の裏には事業者様の自身の 効率優先+α の理念がなにもりも重要であると感じております。
僭越ながらアドバイスの中の一つの考え方として考えていただければと思います。

相談は無料です。いつでもご連絡ください。
吉田明弘++++++++++++AkihiroYoshida
(株)ヨシダデザインワークショップ 
日本大学理工学部非常勤講師
東京都文京区本駒込5−2−5-1F
at Rikugien
TEL *****
FAX*****
e-mail:yoshi*****o-net.ne.jp
URL http://yoshida-dw.com




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2015年11月 8日
コストを抑えるには木造軸組工法が良いと考えます。
プランについて、運営重視の典型的なものと思いますが、
福祉のイメージを刷新していくのであれば、
まずはプランから変えていくことをご提案します。
運営面では非常に機能的と言えるのでしょうが、
これでは殺伐とした福祉施設のイメージを拭えないでしょう。
見方を変えれば、
介護される側が介護する側を空間的に脅迫する図式とも言えます。
一日じゅう施設で介護をなさる運営者の方の
居住性・精神面が後回しになっているようにも見受けられます。
また、コスト削減も重要ですが、
そればかりに傾倒しては、これもまたイメージを変えられない原因の一つです。
素材感や自然採光・通風計画も重要です。
既製建材をそのまま使用するよりも、工夫をされると良いと思います。
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2015年11月 9日

弊社では、殆どの用途や構造・規模等について多くの実績があり、
最近は医療福祉施設、住宅施設に特化していますので、
是非、弊社もご検討に加えて頂ける様、お願い申し上げます。

上記の文章を拝見させて頂き、留意点等も加えて、
ご質問にご回答させて頂きます。

【用途】行政より認定(+補助)を頂く介護サービス付施設は
 寄宿舎ではなく、介護老人福祉施設となります。
 仰られている認知症を専門とした介護サービス付きシェアハウスは、
 通称、グループホームといわれる区分に該当します。
 介護保険法、消防法等での規定される用途・基準は、
 一般的なシェアハウス寄宿舎よりも厳しくなります。
 (スプリンクラーの設置等⇒コストUP)
 また、行政単位で許可件数を制限していますので、建築の検討を始める前に
 区市町村に問合せ下さいませ。

 【質疑回答】
 コストの削減を考えると、木造在来工法にて建築する方法がよいと思われます。弊社では、現在グループホームに類似した小規模多機能居宅介護施設を監理中ですが、コストダウンには有効な方法となっています。その上で、弊社のノウハウを織り込み、他社よりも更にローコストハイクオリティな建築の設計をご提供させて頂きました。

 外構(造成)、浄化槽、地盤改良、税を除くと
建築一体工事費(電気・設備を含み、置家具、什器、セキュリティは別途)の概算は弊社標準仕様にて、60万円/坪~70万円/坪(税別)です。
(標準仕様でも施設機能・性能は充分でご満足頂いておりますが、もちろんグレードUP材料の使用等のスペシャルにもご対応いたします。)
 
設計監理報酬(非住宅物件)は、12,000円/㎡(税等別途)になります。

宜しくお願い申し上げます。

Archi-Lab.CAN 建築加塩設計株式会社 加塩博之 拝
=豊かな空間創造、幸福な時間=

 



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2015年11月10日
介護大好き!さまへ   
はじめまして くろふね建築研究所 杉原 生広です。
11/7 お問い合わせの件について ご相談・提示設計プランについて、気がついたことをご連絡します。

あなたは、本当に介護事業をやるつもりでしょうか?(それともお金儲け?)
ご提案のプランを拝見して、第一印象として入居者・介護従事者への配慮の欠如に、認知症の入居者やご家族を思うとやめた方が良いのではと思いました。
金の心配をする前にまず、根本的な考え方の見直しをされてはいかがですか?

○ 計画プランから予想されること
イ.入居スペース・共用スペースについて 
この個室プランでは、ベットメーキングができませんから、開始早々入居者は、寝たきりの状態になると予想されます。(避難動線と有効面積の確保ができていないので狭い。→コスト優先の案です。)
しかも、非常時の避難も出来ないでしょうから、入居者・ご家族は、不安になると思いますよ。また、プラン中央の居間の住環境では、換気・採光の法的要求があり、何らかの対処をしないといけません。このままでは薄暗い空間になり、不快です。(ひとを物扱いにするなら別ですが!こんな施設はいやです!)
それに、外来からの受付・対応の事務室、介護従事者の休憩室や看護室・宿直室などの部屋がないことから、認知症の入居者の方が、各々の様子を見ながら生活する様を想像すると、実際暮らせないのではと判断します。(認知症入居者のいるグループホームは、介護従事者のサポートがあって一人前)
誰が夜間の入居者の世話、下の世話をするのでしょうか?WCの数が足りない印象を受けました。こんな職場環境では、介護従事者に安心して働ける職場提供は出来ませんから、しっかりとした報酬や職場環境の提案以前の話とお見受けしました。

ロ.必要な室の広さの確保
介護施設設置については、それなりの必要な室、基準面積などが必要になります。
事業主体が個人・法人(公益、社会福祉法人、株式会社等)によって、施設基準の対応が異なります。

ハ.結論
つまり、あなたはご自分で計画したこの建物に認知症になった親御さんを棲まわせたいと思いますか?要は、あなたの造る施設に入居者の方にどう暮らしをして欲しいのか?という事なのです。
建物ができると施設を提供する者には、入居者の残された人生とその始末への見届けが待っているんです。細かいことは他のかたのご意見も参考にして下さい。
あなたが、どうゆう意図や理由でこれをやろうと思われたのかは分かりませんがご検討下さい。


くろふね建築研究所 杉原 生広
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