擁壁の安全性について

役所にいって、近隣地盤dataをしらべてみると良いと思います。解らなければメッセージでご住所をお知らせ願えれば調べてお知らせします。

URBAN GEARの本多と申します。


こういった造成地にお住まいの方は大勢いらっしゃるので、
風評被害というか、なんとも口幅ったい言い方になりますが。
擁壁の耐久性については「疑わしい」と私は考えています。
1枚目の写真に写っている格子状のＲＣですが、これは「のり枠工」と言います。
山道などで良く見かけますよね。これは表層土の安定を図るための工法で
有る場合が多いのです。写真で見る限り、流石に盛土の造成では無いと
思いますが、こういった切り土をした造成は住宅ブームのときに多く作られました。
少々やばくても家が沢山売れた時代ですね。

この時代の設計水準や基準、またＲＣの耐久年数などを考えても、正直
「安全安心」な強度が現時点でも確保されているかというと、懐疑的にしか
考えられません。また擁壁の構造は「混在」させるべきではありません。
仕方が無い場合も有りますが、それらの「仕方ない」は「金が無い」という
理由が殆どです。経済的に成り立たないから、やらない又はやってしまうという
理由に集約されます。設計の基準も力学的に考えられているだけで、自然災害の
脅威に対して、十分な余幅が有るとは言い切れません。

2枚目と3枚目の写真は「ケンチ積み」と言います。既成コンクリートブロック
ではなく石ですね。切り出した石です。積み方そのものは、非常に考えられていて、
現代のケンチブロック積みならば結構な土圧に耐えられます。
ですが、画像に有る工法ですと、恐らくしっかりした設計は検討されていないと
思います。造成工事をするときには申請して許可を得なければなりませんが、
当時は書類さえ揃っていれば、構造計算の根拠を役所がチェックすることは
ありませんでした。

特に画像の1枚目の「のり枠工」の上部の玉石を積んで、コンクリートを詰めた
だけの部分は脆弱で、強い振動が繰り返された場合、格子状の部分から
崩壊する恐れが大きく有ります。
出来れば購入は避けられた方が無難だと思います。

擁壁の工法は沢山あり、費用の幅も相当に有ります。現在的な設計や工法で
あれば、まだ安全側に有ると思いますが、それでも多くの現場で擁壁の瑕疵は
発見されています。十分に検討してみてください。

URBAN GEAR / アーバンギア　本多

はじめまして。
擁壁は2ｍ以上（場合によっては1ｍ以上）の場合は「宅地造成法」の規制
によって、持ち主が安全を確保する義務が生じます。
災害ではない時に、擁壁が崩れた場合は持ち主が損害賠償をする義務が発生
（裁判等によって）すると思いますが、災害の時はどうなるのか「判例等」
を調べないと分からないと思います。

見る限り古くて現在の規制（構造強度）を賄っているとは思われません。
私だったら、トラブルの元になるような土地は選択しないと思います。

参考にして下さい。
アース・アーキテクツ一級建築士事務所　鷲巣（ワシズ）