toshi さま
はじめまして、ミツバコウサクショ一級建築士事務所の野上と申します。
質問読ませていただきました。
まずは新築か改築かですが、
・改修する場合
(建築基準法上は改築というとちょっと違った意味になるので改修とさせていただきます。)
古い建物を活かしていくのはすばらしいことです。ただ、そうした建物(特に検査済証の無い建物の用途を変える場合)の改修や増築についてはいろいろと手続き上面倒が出てきます。また、場合によっては建物の調査や耐震補強が発生し新築以上にコストがかかることもあります。
大筋では今の建物を適切に改修できるか、法律と構造の面から問題のないことを確認する必要があります。問題ある場合にはその点を改善し問題ないようにしないといけません。法律上、敷地からのはみだしは明らかに直さないといけない点ですね。また、大家さんとして入居者の安全には十分配慮する必要があるでしょう。
・新築する場合
面積等のざっくりした考え方は以下になります。
※実際の建ぺい率、容積率や道路の幅等の条件により数値が異なる場合があるのであくまで参考の考え方としてお読みください。
建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)80%の場合
容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)200%の場合
45坪≒150m2として計算すると
〇最大の建築面積 ⇒ 150m2 x 80% =120m2(≒36坪)
大阪では隣の建物との隙間が狭いことはよくありますが、、建て替えるのであれば
民法の規定や足場を建てる実際上の理由からも境界から50~60cm程度離すほうが良いでしょう。
四角い敷地であれば、四方の境界から60cm離した線が最大で建てられる(建築面積の)おおよその外壁位置になるでしょう。
〇最大の延べ床面積⇒ 150m2 x 200% =300m2(≒90坪)
これを検討している階、エリアごとに振り分けるとそれぞれの面積が見えてきます。
6畳の部屋(10~12m2)が6~7部屋であれば延床面積はもう少し小さくてもよいかもしれませんね。利回りの設定も面積に影響してきます。
また、建築費については坪90万~100万と仮定すると、、、
諸手続き、外構工事費、地盤工事費、設計料等は別途かかってきます。
・構造について
3階建てであれば木造、4階建て以上は鉄骨造もしくはRCが一般的かと思います。
木造はどんな場所でも融通が利きますが、道路が狭いと鉄骨造、RC造は難しくなります。
コスト的(利回り的)には3階木造が有利かと思いますし、入居者にとってエレベーターなしの4階はなかなか大変なので3階にするほうがベターかと思います。
また、事業物件の場合、構造により法定耐用年数/減価償却年数が異なるのでそうしたことも影響する場合があります。
・法律上のことなど
建築基準法上シェアハウスというくくりはありません。間取りや運営方法にもより扱いが変わる可能性もありますが、一般的には寄宿舎扱いになると思われます。どのような点をシェアハウスの売りにするか(=ブランディング)で間取り、運営方法が見えてくるでしょう。
・その他、入居者の募集に当たっては質の良い紹介用の写真を用意し、シェアハウスに理解のある仲介業者と組むことで差別化を図ることができます。イメージの良い写真を適切な媒体に乗せることが非常に重要です。
諸条件がわからない中、乱暴ではありますが質問の記載内容から、
ワンルームアパートのリノベーションやホステル等の設計事例を基に回答をまとめてみました。
(ついつい長くなってしまいました。。)
具体的なご相談も受けたまわりますのでお気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。
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ミツバコウサクショ一級建築士事務所
野上哲也
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