たけ様
名古屋市を拠点に活動している江川竜之建築スタジオの江川と申します。
内科クリニックの坪単価についてのご相談とのことですが、85坪の内科クリニックであれば、最近は木造でつくることが多くなってきているかと思います。
一昔前までは、クリニックと言えば坪単価の高い鉄筋コンクリート造や鉄骨造が主流だったのですが、時代の流れとともに、クリニックにそこまで建設費をかけなくてもよいのでは、という風潮に変わってきています。
現在は田んぼとのことですので、調整区域内のもしかすると農業振興地域で、農振解除から行っていくような立地であると推察いたします。そうであれば、防火地域等の厳しい制限も無いはずなので、より木造で問題なく建てることができるかと思います。
内科クリニックは、整形外科のリハビリ室のような大空間を必要としませんので、木造の柱と柱の間隔でも十分に構成することができます。一番大きな空間は待合でしょう。規模から推察しますと待合の席数は20~30席くらいかと思いますので、これまた木造で十分なスペースを確保できます。吹抜も可能です。
もし、コストを抑えて建てられるのでしたら、まずもって木造で計画することお薦めいたします。
一般の木造住宅に比べて、クリニックのコストがかかるポイントをいくつか挙げさせていただきます。
1.外構工事範囲が広い
駐車場のアスファルト舗装、白線引き、フェンス囲いだけでも相当かかります。
→ 患者様のスペース以外は割り切って砕石敷にする
2.看板サイン費がかかる
道路際の立看板、外壁の看板、トイレや診察室などの表示サインに費用がかかります
→ 認識しやすいがコストを抑えたサイン計画とする
3.家具工事がかかる
収納物が多いので、家具工事の費用がかなりかかります
→ すべてオリジナル造作ではなく、既製品の安価なものを織り交ぜる
4.引き戸がLSD(軽量スチールドア)だと少し高い
診察室、処置室、トイレなどで使われています
→ 木製引き戸で十分です
5.空調が業務用なので高い
→ 汎用壁掛エアコンをメインに計画する
6.トイレ呼出やトイレバリアフリーセット一式がかかる
→ TOTO、LIXILなど大手メーカーにこだわらない
ほかにも細かいコストダウン手法がたくさんあります。塵も積もれば作戦でコストを下げていくことをお薦めいたします。
当事務所の過去のデータでは、税込、外構込、看板サイン込、エアコン込、カーテン類込のトータルで、坪単価は100万円を切っております。
安ければよいとは全く考えておらず、コストを抑えつつ、機能性、デザイン性、耐久性の質を上げることに主眼を置いています。
また当事務所はクリニックなどの医療施設のデザインに、もっと「遊び心」を持たせることをコンセプトとした「医療福祉建築デザイン」というサイトも運営しております。一度ご覧いただけると幸いです。
http://iryofukusi.comクリニックも競合の時代に突入しており、建てれば患者様が来る、という図式はあてはまらなくなってきました。
差別化を推し進める必要がある中で、例えば ”カフェのような待合” があってもいいのでは、とも考えております。
ご興味を持っていただけるようでありましたら、お気軽にご相談ください。
THTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTH
江川竜之建築スタジオ 江川竜之
〒460-0003 名古屋市中区錦2-12-8
御幸本町ビル3-3
TEL 052-618-5301
FAX 052-618-5302
MOBILE *****
E-MAIL*****-design.com
総合HP
http://www.egawa-design.comFACEBOOK
https://www.facebook.com/egawadesignTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTHTH